マレー系の人たちから学ぶことは多い

シンガポールにはネットでポチポチ買い物すると指定日に自宅まで配達してくれるネットスーパーがある。水・米・酒とか重い物を買うとき重宝するんだけど、そこはさすがのシンガポール。すんなりとはいかない。

昨日も、最大手ネットスーパーの配達員に玄関先でブチキレている人を見かけた。怒鳴っている内容から、配達員が大幅遅刻→道が複雑だったと配達員逆ギレ→おばちゃん激怒→配達員が応戦というカオスな展開に思わず立ち止まって観戦しちゃった。実に微笑ましいシンガポールの日常である。

もうこの時点で怒っているおばちゃんは中華系で配達員はマレー系なのがわかる。マレー系にはルールや時間にまったりしている人が多い。

テニスをしてたまに遊ぶマレー系の友達が出来たので、今日はマレー民族から得た学びを書く。



休むことに貪欲

このマレー系友人は翌日が休みじゃないと絶対にテニスをしない。徹底している。素人の練習なんて運動として生ぬるいし、公営テニスコートの都合で1時間しか打てない。それなのに彼いわく、疲れるから翌日は昼まで寝なきゃいけないのだそうで。

彼と同じことを考える人がたくさんいるっぽく、金曜日の夜はテニスコートを予約しずらい。にも関わらず彼の金夜指定は揺るがない。いわく、予約できないなら無理してやらなくていいのだそうで。

これはとても参考になる。現代に生きていると「やればやるほど得」「限界までやらないと損」みたいな焦燥感に囚われる。特に必要もないのに忙しく立ち回ったり、何かに追われるようにせかせかと慌ただしい毎日を過ごしがちだ。

ところが、彼は「活動したらその分休む」という頑な意志を持っている。休むことに貪欲なのだ。これは現代特有の無駄な焦燥感に打ち勝つ武器になりうる。



現世に執着がない

仕事熱心じゃないのがわかりやすいけど、テニスだろうが何だろうがマレー系の人から強いパッションを感じることは少ない。あ、休むことは別ね。

そもそも彼と遊ぶようになったのも、いい年こいてお互い仕事にたいして「ダルい・つらい・めんどくさい」しか感じないよねーという話で意気投合したからだ。

ただ僕の場合、仕事はダラリーマンだけど、趣味や興味をもった作業には徹底的にのめり込む。一方、彼に趣味という趣味はなく、せいぜいスマホゲームとテレビ鑑賞くらい。

というのも、彼らの現世は「死ぬまでの暇つぶし」でしかないらしい。マレー系の人の殆どはイスラム教を信仰している。なので、イスラムの教えに従って生きることこそが大切で、それ以外の要素はオマケ程度なのだ。

彼らの魂は死なない。たとえ寿命が尽きても「最後の神判」まで束の間の眠りにつくだけだ。その後天国へ導かれ72人の処女とヤリまくりの生活が待っているわけで、現世でチマチマとダルいことやってモテる必要などないのだろう。

家族と伝統を大切にする

マレー系の人たちは家族と伝統を大切にする。両親を誘って毎週のように食事に出かけるし、祝日ともなれば一族郎党で集まって伝統的に過ごす。伝統衣装を普段着にしているし、外食文化のシンガポールにおいて民族料理を家庭でつくる人も多い。

これは彼らが普段から休むことに貪欲で、時間と体力にゆとりがあるから出来ることだ。

仕事やプライベートでセカセカと忙しい生活をしていれば、休日はひたすら寝るか、普段できない遊びに邁進して両親のケアまで気が回らないだろう。

マレー系の人たちから学ぶことは多い

生真面目で仕事熱心であることを美徳とする日本人とマレー系の相性はあまり良いとはいえない。シンガポール在住日本人のなかにはあからさまにバカにしたような態度を取る人もいる。まぁお金を払って頼んだことを契約通りにやらなかったり、イライラするのはもっともだけどね。

彼らは休息を大切にして、無用に執着せず、家族と伝統を重んじる。全部現代の日本人が失ってしまった豊かさだ。彼らから学ぶことは多い。

あ、学びすぎると会社や国が傾くのでほどほどにね(=^・・^=)