悩まない時間をつくりにパチンコに通っていた話



その昔、ウツで退職してニートになった。そんなある日、用事もなく渋谷のジュンク堂書店をウロウロしていて偶然目に入ったのが「プロのニート」ことphaさんの処女作『ニートの歩き方』だった。以前からTwitterなどで存在は知っていたけど、彼の思想や生活について興味をもったのはこの本がきっかけだ。それから著作は全部読んでいる。

そして週末はphaさんの新刊『ひきこもらない』を読了。ちゃんとした読書感想文は後回しにして、本書の後半に収録されている「ときどきゲーセンのパチンコが打ちたくなる」というエッセイにとても共感したので感じたことを書こう。



射幸心は悩みを覆い隠す強い感情

みなさんはパチンコをやったことありますか?ギャンブル依存の原因であり、街の景観を崩し、治安を悪化させ、生活保護費の浪費につながり、売上が北朝鮮のミサイルに使われている説まである。まさに百害あって一利もなさそうだけど、僕には一時期パチンコに頻繁に通っていた時期がある。

脳にまとわりつくような悩みに囚われた日は、会社帰りにパチンコへ足が向いた。というのも、射幸心というのはとても強力な感情なので、脳に染み付いてどうしても消せない悩みをも、一撃で覆い隠す威力がある。

だから、ギラギラした目でアタリをひこうとしている人はむしろ少数派で、死んだ目で流れる鉄球を見つめている、何かから逃避しているような人がたくさんいた。もう7年くらい前の話だけど、僕もそのひとりだった。

phaさんが本作中で書いているように「儲けようと思ってパチンコを打つ人が減っている(中略)とりあえず安い金額でダラダラなんとなく時間を潰したい。今パチンコを打っているのはそういう人が多いのだろう」。

phaさんはゲームセンターでパチンコを打つことで、騒音によって「腐った脳を音の洪水で洗濯」するという。でも僕の場合は聴覚過敏で騒音がダメなので、耳栓の上からヘッドホンをする対策が必要だ。さらに、射幸心で悩みを覆い隠す必要があるので「当たるかもしれない可能性」が是非とも重要だ。

だからゲーセンでパチンコを打ったことはなく、もっぱら場末の0.5パチの甘デジばっかりだった。これは出玉が1/8に下がるかわりに1玉あたりの値段も1/8。しかも当たっても1/3しか出ないかわりに3倍アタリやすい。つまり単純計算で8x3で24倍お得(?)だ。

ここまでくると1000円で1時間は遊べるから、場合によってゲームセンターよりも安い。 そしてバンバン当たるので脳の刺激をドライブできる。

問題の先送りマシン

とはいえ悩んだ時にパチンコをオススメするわけでは全くない。パチンコをいくらやっても悩みが消えることはなく、むしろ金銭的な問題が増える可能性の方が高い。

ギャンブルはあくまでも射幸心で考えるべき悩みを一時的に覆い隠し、先送りしてしまう装置でしかない。先送りしたことによって状況が悪化して、解決するのがより困難になる場合もある。

パチンコに逃げて具体的な行動を先送りし、そのうちウツが進行して結局日本にも住めなくなった僕がいい例だ。

今でもたまにパチンコを打ちたくなることがある。僕はこの感情を「先送りしたい問題を抱えたサイン」として使っている。パチンコを打ちたくなったら、先送りしたい問題がなんなのか具体化して腕のApple Watchに箇条書きでメモする。

悩みは具体化して行動に出る以外に解決策がない。

シンガポールにはメダルゲームすらない

ところでシンガポールのゲームセンターにはパチンコ台はおろかメダルゲームすらない。コインを入れて遊び切るタイプのゲームばかりで、入れた以上に報酬が貰えるようなゲームは全面禁止なのだ。まぁいたるところにパチンコ屋がある日本が異常なんだけどね。。。

シンガポールのカジノ。中国経済に依存する総合リゾート施設のゆくえ
Casinoだとクールなのに、その下に書かれた中国語訳の「賭場」を見る度なぜかクスっとなってしまういくさんです。こんにちは。シンガポールには合法的にカジノを備えた総合リゾート施設が二箇所もあります。一箇所目はなんちゃって5つ星ホテル、マリー

もちろん国内に2箇所あるカジノにいけばスロットマシンがあるけど、国籍もしくは永住権をもっていると入場税が100ドル(8000円)かかるから気軽に遊びに行けない。国民をギャンブル依存から守る施策だ。

シンガポールの人たちがまとわりつくような不安を抱えたら、こんな状況でどうやって振り切っているのだろうか。エビ釣りかな?

シンガポールの定番娯楽「エビ釣り」とは?
日本で時間を持て余したらカラオケや漫画喫茶がある。ファミレスで時間を潰すのも良い。我らがシンガポールに残念がら漫画喫茶はないけど、エビ釣りがある。今日はシンガポールの定番娯楽「エビ釣り」についてご紹介しよう。シンガポール郊外の行きにくい場所