聴覚過敏な僕の音楽デバイスとイヤホン遍歴(有線編)

イヤホンは聴覚過敏持ちの僕にとって人生の相棒だ。

昔から高いイヤホンを使ってるので、音質にうるさい人なのだと思われる。でも残念ながら実はあまり耳はよくなくて、音質へのこだわりはいわゆるオーディオオタクの人たちに全然ついていけないレベル。

僕がこだわりがあるのは遮音性。

周りのざわざわをカットして、何も聞こえない静かな時間作ってくれる機能。それこそが僕がイヤホンに求めるほぼ全て。

じゃぁ耳栓でいいじゃん、などとよく言われるんだけれど、完全な静寂を得るには耳栓じゃダメなんだ。どんなに優れた遮音性を謳う耳栓であっても、どうしてもかすかには周りの音が聞こえてしまう。そういう時に遮音性の高いイヤホンならば、波の音とか雨音を静かに流して、この最後の残りカスの雑音をも消すことができる。

こんなふうに「ホワイトノイズ」を静かに流すことで、電車の中でも人混みの中でも、イヤホンを装着して目を閉じさえすれば、一撃で落ち着く空間にすることができる。

聴覚過敏持ちにとって、イヤホンはまさに生活必需品だ。

今日はそんな一風変ったイヤホンオタクの僕が、人生でお世話になってきた音楽デバイスとイヤホンをご紹介します。

オーディオ機器との出会い

初めて携帯できるオーディオプレーヤーを買い与えられたのは、小学校の低学年だったと記憶している。まさにおもちゃなんだけど、ちゃんとカセットテープを再生できる代物だった。これについてきた遮音性ゼロのおもちゃのヘッドフォンが、イヤホン遍歴のスタートになった。

耳を塞ぐとクルマに轢かれたりして危ないので家から持ち出し禁止にされていたんだけど、めっちゃ持ち出してたね。思えばあの頃からすでに言いつけを守れない子だった笑

外の景色に音楽が流れているのが衝撃的体験だった。この時まだ自分が聴覚過敏持ちだとは気付いていなかった。

MDブーム到来

今の若い人は知らないかもしれない。フロッピーディスクを小さくしたようなMDと呼ばれるメディアがあったことを。

そもそもそフロッピーディスクを知らないか。

おじさんは寂しいよ。

中学校の修学旅行で、友達が持っていたMDプレーヤーを貸してもらった衝撃は今でも忘れられない。信じられないくらい音が良かったのだ。この時僕は音質と言う概念を獲得した。

それまで僕は音楽にほとんど興味がなく、当時流行っていたMステやCDTVにも全く観てなかった。しかもこの時すでに耳にキンキン響く女性ボーカルの高い声に苦手意識があった。浜崎あゆみとかglobeとかね。

ところが友達に借りたMDプレーヤーから流れてくるEvery Little Thingの持田香織さんの声は、今までテレビで聴いたのとは完全に別物。

こりゃすごい。

実家が厳しかったけど、DMが欲しいと親にねだった。もちろんすぐに買ってもらえなかったけれど、あまりにしつこいためか、しばらくして僕はMDプレーヤーを手に入れた。

こいつが長いことを僕の相棒になる。

SONY Nudeシリーズ

MDプレーヤーを手に入れて革命的だったのは、イヤホンを自由に変えられるところだ。

近所の大型電器店に行くと、いくつかのイヤホンを試聴できるようになっていた。ここで僕はSONY Nudeシリーズに出会った。

ここから僕はイヤホン沼にハマっていく。

SONY Nudeシリーズは、いわゆるカナル型と言われるイヤホンの原型になったと思っている。突起があって、耳の奥にある程度刺さる。これにより周囲の雑音が軽減されるのだ。

このイヤホンをつけて山手線に乗った時は衝撃的だった。

音楽の音量大きめにしていれば、電車の音が小さくなる。今まではわからないなりに音質にこだわってイヤホンを選んでいた。だけどこの体験がキッカケで、僕が重視するのは断然遮音性になった。

iPod shuffle付属のイヤホンに絶望

時は流れて僕は大学生になった。

当時流行っていたハードディスク内蔵の大容量音楽デバイスiPodには全然惹かれなかったのに、初代iPod shuffleが出た時は触手が伸びた。

ADHDの特性なのか、僕はとにかくものをなくしたり壊したりする。特に完全にメカであるMDプレーヤーに関しては、落としたりぶつけたりしてボコボコに。実際に壊してしまったことも。。。

それにイヤホンのケーブルが腕や自転車に引っかかって断線するのは日常茶飯事。特に胸にクリップするMDプレーヤーのコントローラーが断線した時のショックは計り知れない。

そんなんだから、それ自体がコントローラーで首から下げるタイプの初代iPod shuffleでならば、この断線問題を解決できるのではないかと思った。

ところがiPod shuffle付属の白いイヤホンに絶望した。

これは現在(2017) iPhoneなどを買うと付いてくる白いイヤホンの前のバージョンなのだけど、まぁ今も大差ない。遮音性はほぼなく、音質も安っぽく、装着感も悪く、しかも肌の油を吸って白いテーブルの表皮が半年でボロボロになると言う、まさに褒めるところが1つもない製品であった。

それでiPod shuffleにふさわしいイヤホンを探しに秋葉原へ向かった。

カナル型ノイズ・キャンセリング・イヤホンのホワイトノイズが気になる

それまで使っていたイヤホンがかなり長い間雑な扱いに生きながらえたおかげで、僕はしばらくイヤホンを新調せずにいた。それで久しぶりに秋葉原の音響コーナーに行ってビックリした。

いつの間にかシリコン素材のカナル型イヤホンというのが一世を風靡しており、おまけにノイズキャンセリングと言う謎の技術まで商品化されているではないか。大学とバイトが忙しく、2年くらい新製品をチェックしていなかっただけで、すっかり流行に乗り遅れてしまっていた。

いくつか視聴した中で1番遮音性が高かったノイズキャンセルイング機能付きのカナル型イヤホンを確か8000円位で購入した。

ノイズキャンセルイングと言う技術はなかなか未来的だ。周囲の音をリアルタイムにマイクで拾って、瞬時にそれと逆波形の音をつくり、ノイズにぶつけて消すと言う。音を入れないように耳を密閉するのではなく、ノイズそのものを消してしまうってところにワクワクした。

ところがノイズキャンセルイングにも問題があった。

それがサーーーっという雑音だ。

ノイズキャンセルイングは常に周囲の音をサンプリングして、逆音波を生成しようと頑張っている。だからたとえ静かなところにいても、常にこの頑張りの音がサーーーっと聴こえて不快だ。

さらに逆音波を生成するには電気が必要なので、単四電池が耳からぶら下がることになる。これは重いだけじゃなく左右にユサユサ揺れて、自転車や腕に引っかかって断線する原因になる。

しかも音楽を聴かず、耳栓として使っているにも常に電力を消費するところが痛い。別に乾電池くらいどうって事は無いけど、常にサーーーっと聴かされると電力消費を意識しちゃってダメだ。

結局1年ちょっとしか使わずノイズキャンセルのカナル型イヤホンはお蔵入りになった。

ウツ期到来

この辺で僕は就職をし、めでたくうつ病を発症して退職に追い込まれた。

この時期一体どういうデバイスでどんな音楽聴いていたのか、さっぱり思い出すことができない。まさに人生の暗黒期だったといえよう。

この時期については書ける事が何もない。

Bluetoothに目覚める

このウツをキッカケに、自分が発達障害なのではないかと自覚した。

しょっちゅうイヤホンを断線したり、音楽プレーヤーをぶっ壊しちゃうのは、ADHDの特性なのかもしれない。

それで「音質が悪い」と一蹴していたBluetoothイヤホンにシフトしていく。同時に音楽デバイスとイヤホンにかけるおカネも万の単位に突入。。。

長くなっちゃったのでこの辺の模様はイヤホン遍歴Bluetoothヘッドホン・カスタムIEM編にまとめましたっ(=^・・^=)!

発達障害の脳は雑音と必要な音を取捨選択してくれず、ザワザワしたところで無駄に疲れる。これを聴覚過敏というだけど、別に耳が良いわけじゃないんだ...