社内の評価にロックインされないように機械学習を勉強している

「どんな仕事してるの?」

英語の自己紹介でこの質問に出くわした時、勤務先の会社名を答える日本人の多いことよ…。オフィスワーカーとか、パートタイムとか、労働形態を答える人もいる。

でも英語で職業を聞かれた時、答えるべきは専門分野なんだよね。不動産の営業してます、老人を介護してます、プログラム書いてます、牛丼盛ってます、などなど。

ひとつに、自分の仕事内容を英語で説明できる日本人が少ないってのはある。僕もそれなりに英語で会話に参加できるようになったのは無職になってからだし。あの時は「3ヶ月前に辞めて『二年間の休暇』ってわけよ」などとお茶を濁し、劣等感でいっぱいの職歴から話題を逸らしてばかりいた。

でもよく考えたら、日本で5年も働いたのに「僕はコレのプロです!」って胸を張って言える分野がないことに気付いた。



日本の労働者はゼネラリスト

その原因が「総合職・一般職」という採用形態と「転勤・異動」という人事制度だ。

ひとたび総合職で新卒採用されたら「元気が良いから」とかいう理由で人事希望なのに営業になるかもしれないし、「SPIで数学の成績が良かった」とかいう理由で客先常駐の開発になるかもしれない。

しかもSPIの成績で偶然配属された開発で成果を出したら今度は管理部門に引き抜かれたり、逆に僕のようにうつ病で休職などすると人事部付の窓際職になるかもしれない。

さらに、日本のIT業界は「人貸し屋」だ。モバイルアプリを作っていた人が突然金融系インフラに投入されることだってある。異動の度に求められる知識も、使う言語も、業務に関連する資格も変わる。

日本で評価される人材は、どこでも何でも出来るゼネラリストだ。

新卒採用において「社会人基礎力」を磨く国際教養学部みたいなのが高評価だし、ひとつの技術に特化したスペシャリストより、何でも器用にこなす人が出世する。

これじゃ専門性は育たない。だって「僕はコレのプロになる!」みたいに特化することが、逆に人材評価を下げるんだから。



スペシャリストしか生き残らない時代

その後シンガポールで転職活動して驚いたのは、求人が具体的なことだ。

「JavaのWeb系で経験3年以上」「インフラ構築と試験が出来るCisco資格保有者」みたいな感じ。日本でも転職市場には具体的な求人が多い。技術系は特に。

コツコツ真面目に何でもこなすゼネラリスト。日本企業の社内で評価される人材は、実は海外や転職市場で一番需要が無い。もちろん日本の大企業で需要があるわけだから、転職なんて眼中に微塵もないだろうけど。

ところが最近、日本の労働戦線に異常アリっぽい。

ゼネラリストエリートの代表格、銀行員にリストラ不安が広がっているという。こうなると日本でも専門性に値段がつく転職市場では、評価されるのは難しそうだ。

一流企業であぐらをかき、社内での評価にロックインされてしまったツケと言える。

新興国を卒業しつつあるシンガポール

銀行員ざまぁwww シンガポールに転職した俺は勝ち組www

という展開を期待した皆さま、申し訳ない。残念なことにシンガポールの米系企業に転職した僕も、労働戦線異常アリなのであります。。。

大きな流れは2つある。

かつて日本から製造業が中国や東南アジアに流出し「産業の空洞化」などと言われた。同じことが「新興国」を卒業しつつあるシンガポールでも起こっている。

シンガポールは金融というイメージだけど、実は製造業が一番大きい。あとは遠隔地にアウトソーシング可能なサービス業。これらがタイやベトナム、中国に流出し、この煽りで僕の部署は人員が半分以下になった。

もうひとつは銀行員と同じで、AIによる効率化の影響。

今ある僕の技術は、まさにAIと機械学習で置き換えられる。今のところAI導入のウワサは聞かないけど、会社上層部がポンと決定を下せば僕のポジションに人間は要らなくなるだろう。

昨年はとりあえず生き残ったけど、情け容赦ないバトルロワイヤル。僕の仕事がいつまであるか不透明だ。

専門性が陳腐化したら学び直す

数十年前にパソコンが普及して、ITについていけない人材の価値が下がった。今は同様にAIが普及しつつあり、ついていけない人材がふるい落とされようとしている。

社会の変化が速すぎる。たけき者も遂にはほろびぬ。いま評価されている仕事が5年後には無いかもしれない。

そんな時代を生き残る武器は「学ぶ姿勢」だと確信している。新しい技術を吸収し、徐々に仕事に活かしていく努力。この時、社内の評価は無視し、時流を読み解く必要がある。

そんな背景から、友達と機械学習の勉強会を始めた。1人だとダラけて2年以上成果が出せなかったので、旅は道連れ世は情け。

なにか進展があったら成果報告するね(=^・・^=)♬