最強の抗うつ薬は平日の銭湯→ビール→昼寝

僕は社会から「降りている時間」というのを大切にしている。

現代を生きる我らは、24時間いつでもどこかの社会に属して生活している。仕事していれば職場、家に帰れば家族、一人暮らしであったとしてもSNSの通知の先には常に誰かがいて、頭の片隅でこうした人間関係に囚われ続けている。

人は独りでは生きられない。これは正しいと思う。社会的に孤立するのは健康寿命を短くするという研究結果もあるし、なんかのコミュニティに属しておくのは大切だ。でも、1日のうちなん時間かは、こうした人間社会から完全に距離をおいて、誰とも繋がっていない自分だけの時間「降りている時間」を持つことも精神的な安定に必須だと考えている。

ベストセラー 岸見一郎「嫌われる勇気」にはアドラー心理学の教えとして「全ての悩みは人間関係の悩みである」と書かれている。この本では、人間関係の悩みに向き合う勇気を持つことで人生の豊かさを追求する。だからといって常に追求してばかりでは疲れてしまうだろう。向き合うべき時が来たらちゃんとするためにも、一人で静かにエネルギーを養う時間をつくる。

降りている時間を持ちやすい平日昼の銭湯

よく晴れた平日の昼間は最強に「社会から降りやすい」。なにより街に人が少ない。降り注ぐ太陽のもと、視界に入る人間が少ないだけでちょっとした非日常を感じることができる。だからたまには会社をサボって、平日昼間の非日常を探検しに行くのだ。

僕は会社をサボった日はいつも9時ごろに起きて銭湯に行く。(シンガポールにも湯の森っていう銭湯があってしかも我が家からそう遠くない)

平日の午前中の銭湯は人が少なくてよい。いたとしてもお爺ちゃんとかで、彼らは「降りている時間」を過ごしている同志である。熱い風呂につかったら、必ず水風呂にザブンする。心臓には悪そうだけど、風呂と水風呂の往復は自律神経を整えるらしく、実際、風呂上がりにビールを飲んで昼寝する時に効果を実感できる。

1時間くらいのんびりとしたら、そこら辺のスーパーでビールを買って昼間の太陽のもとで時間をかけて飲む。風呂上がりのスッキリした気分が、アルコールによって増幅されて「生きる喜び」的な多幸感に包まれる。いつも見ている何でもない町並みも、青空のしたでキラキラしている。

そういうしているうちに眠くなってくる。そしたらのんびり家に帰って昼寝する。これが最高に贅沢だ。寝すぎるとリズムが崩れて翌日ツラくなるので1時間半くらいに目覚ましをセットしておくのがオススメ。

銭湯→ビール→昼寝をキメてもまだ昼過ぎという贅沢

昼寝から目覚めると超絶スッキリしている。心も身体もリフレッシュした実感を持てる。しかも朝9時から活動しているのでまだ昼過ぎである。ここから、スッキリした頭で普段やりたかったのに後回しにしていたことに取り組む。溜まった家事をこなしてから、人の少ない映画館にいくもよし、料理するのもよし、本屋で気になった一冊をゲットして普段入らないようなカフェで長居するもいい。全部、平日の昼間だから出来ることだ。

午前中に自律神経を整えて、午後に活動的な時間を過ごすと、昼寝したにもかかわらず夜はずっしり眠くなる。充実感をつまみにゆっくり晩酌しながら眠りに落ちる。これが僕の「降りている時間」だ。

会社サボって堪能する平日の銭湯→ビール→昼寝のコンボは最強の抗うつ薬なのだ。