好奇心にちゃんと投資して育てるためにコンテンツは躊躇せず買う

ADHDは衝動を抑えられないのが特徴らしいので、10万円のイヤホンを買うかどうかは立ち止まって冷静になる必要がある。だけど、このマンガが読みたいな、往年の映画のあのシーンもう一回見たい、そんな唐突な衝動にかられたら僕は500円くらいなら即座に手に入れる。

好奇心を満たすようなコンテンツには迷わず課金する価値がある。というのも、せっかく湧き上がってきた知的探究心や好奇心を、わずか500円のために潰し続けると無味乾燥な人になってしまうからだ。 今日はそんな話を書く。

違法ダウンロードをすすめる人の個性は貧相

本やマンガや音楽をオンラインで買っているとシンガポールの知り合いに話すと「そんなの中国のサーバーから無料で落とせる。カネの無駄だ」とバカにされる。それで彼らが実際に余暇をどうやって過ごしているかというと、まさに有言実行。Youtubeでタダで見られる香港や韓国ドラマを漫然と見て、無料のスマホゲームを課金すること無く膨大な時間を費やして弱いキャラのままやっている。

最近のスマホゲームは課金しないと時間を無限に浪費するように設計されている。結局「課金しないこと」にこだわるあまり、そのゲームの本当の面白さに到達する前に「これはつまらない」などと放り出してしまう。勿体無い。

さらに海外ドラマがそんなに好きかというとそういうことでもないらしく、次々アップロードされるシリーズを受動的に消費しているだけで、贔屓の俳優が出ている映画などわざわざ見に行ったりしない。

こういうことが重なると、無料の範囲でしか興味を持たない貧相な人格が出来上がる。

好奇心はちゃんと投資して育てる

僕はこの本が読みたい、この映画が見たい、このソフトウェアを使いたい、この音楽が聴きたい!と思ったら迷わず課金してその場で手に入れる。好奇心の芽を、500円の投資を積み重ねて育てていくイメージ。 その積み重ねが、その分野の知識と感性を磨いて、初歩的な好奇心のさらに上にある楽しさへ連れて行ってくれる。詳しくなればその知識を活かして同じ趣味の人と知り合えるかもしれないし、場合によっては仕事に繋がるかもしれない。

もちろん、好奇心の対象が無料で手に入ることができるなら、それに越したことはないと思う。中国サーバーから落とす技術があるならそれもアリだろう。でも大抵の場合、たとえ中国語が読めてもお目当てのコンテンツを、お目当てのクオリティでゲットしてくるのは、正規に購入するより圧倒的に手間と時間がかかるのだ。例えば映画や音楽なら、画質や音質が悪かったり、回線速度が遅くてブツ切れで見ることになる。変なスパムメールが送られるようになって解除するのに長時間格闘するハメになったり。

iTunesで音楽買いまくってる僕を馬鹿にする例の知人など、一週間前から探しているという音楽データをまだ見つけられていない。その労力を500円で回避出来ると考えないのだろうか。一週間以上そのコンテンツを探すタスクが心の片隅に引っかかっているストレスを500円で解消しようとしないのだろうか。そうこうしているうちに聴きたかった音楽への情熱が冷めて、結局聴かないまま終わるのだろう。

要はその程度の欲求でしか無く「ないなら別にそれでいい」のだろう。でも僕は、これを逆だと思っている。いままでの人生ずっと無料にこだわってきた代償として、満たされなくても別に困らない程度の欲求しか湧いてこない無味乾燥な人になってしまったのだ。

好奇心は積極的に投資して育てないと枯れてしまう。シンガポールの人たちは個性がなくお金の話しかしないなどと言われてしまうのはココに原因があると思っている。