またオーバーブッキングをやらかした。友達とテニスする予定だったのに、晩飯食う別の約束をしてしまった。こういう自分の無能を思い知る失敗があると凹む。凹んでないで対策をしなければまたやらかすんだけど、これが難しい。今だって適宜Apple Watchに音声メモをとって、寝る前に聞き直して記憶を定着させるよう努力している。それなのにこのザマで周りに迷惑をかけてばかり。
スケジュール帳などにまとめればいいだろうけど、子供の頃から何度もやらされるも三日坊主で終わる。そもそもスケジュール帳を無くす。そしてそのうちスケジュール管理そのものが耐え難い苦痛になり「面倒くさいから誘われても断ろう」となっちゃう。
なんか突き詰めて考えると、時間の把握が下手くそなのが根本原因な気がしてきたのでまとめる。
アルツハイマーかってくらい忘れっぽい
よくある記憶力テストで、昨日食べたメニューを思い出すってのがある。確実に言えることだけど、僕は覚えていない。無意識にやった行動や発言を自分でも驚くほど覚えられない。食事を無意識にしているのかと言われると微妙なところだけど「同じ料理を食べ続けてしまう」でも書いた通り、僕は食への執着が薄い。だから必要な栄養が摂れてそこそこの味の物を、特になんも考えず摂取している感じ。
記憶が漏れていくのは酒のせいなのかと思ったけど、そういえば子供の頃に学校や親からよく怒られたのも「過去に叱られたことを繰り返す」のが原因だったような。どうも脳の性能が悪いっぽい。
怒られた事実は今でも覚えている。だけどその記憶内容は「苦痛だった」「早くババア黙らないかな」ってな感情であって、何が悪くどう改善すべきかみたいな肝心な部分が抜け落ちている。心の底で「いや、俺のほうが正しい」と学校や親を見下していたからのような気もする。性格も悪いな。
荻原浩『明日の記憶』という若年性アルツハイマーをテーマにした小説がある。2005年の本屋大賞2位という名作なのでおすすめ。
で、この荻原浩という作家は情景描写や感情の移ろいを文字で表現する天才。彼が描く記憶を徐々に失っていく過程が、あまりに身に覚えがありすぎて何度も戦慄した。これ俺じゃんって。第一線でバリバリ働いていたサラリーマンが、自分のスケジュール管理が出来なくなり異常に気付く。その状態がまさに今までの僕の人生だ。
昨日より前は大昔、明後日より先は漠然と未来
その後『明日の記憶』の主人公はどんどん悪化していくんだけど、僕は幸い33年間生きてきて記憶力が悪化してはいないと思う。最初からダメでずっとダメって感じ。
もうひとつスケジュール管理出来ないのについて思うのは、時間の感覚が周りの人と違うなってこと。よく「1週間後に」という表現に出くわす。今日が月曜日なら、来週の月曜日という意味だろうけど、これを簡単には認知できない。1週間後の4時に来てくださいという指示を出せる人は、頭にカレンダーがインストールされていて「今日の印が入っているマスの一段下」という考え方が出来るのだろう。
僕の脳に時間のマスは4つしかない。昨日と今日と明日と明後日。ここには自由に予定を書き込めるし、覚えられる。だけど、前方2マスを超える「7日後」は完全に認知を超える概念だ。だから1週間後といわれても、5年後と言われても「ずっと先」という曖昧な場所に予定を書き込むことになる。だから忘れる。
この状態で社会人、いや欲張らずに真人間程度のパフォーマンスを発揮するには、結構な労力が必要だ。1週間後に予定がある!という事実をずっと意識の片隅に置いておかなくてはいけない。これはすごいストレスだ。メモを見ればいいと言うけど、毎日予定を確認する習慣がどうしても身につかない。普通の人は1週間後くらいまでマスがあるけど、僕にはたった4つしかない。だからスケジュールを把握するのに普通の人より多くの回数アップデートが必要になる。これが面倒くさくて習慣になりにくい。
ADHDはスケジュール管理が苦手らしい
ADHDはスケジュール管理が苦手と言われる。なんでもADHDのせいにするな!と怒られそうだけど、文献を読むとまさに俺じゃん!とびっくりするくらい当てはまる。その原因は、僕についてはざっとこんな感じだ。
生まれつきの脳の構造だって言うと漠然としているけど、俺には時間把握の枠が4マスしかないから、頑張って頻繁に情報を更新するんだ!と考えると具体的な行動で改善できるかもしれない。
今日は、記憶と時間について僕が感じていることを長々と書いてまいりました。もし同じように予定を忘れっぽい人がいらしゃったら、是非コメントください(=^・・^=)