ADHDに多い聴覚過敏と視覚過敏について

発達障害の医学的定義はどうにも曖昧な感じで、血液検査でこの値がこれ以上ならADHDですっていうわけじゃない。だから同じ症状をもっていても、社会生活に支障をきたしていない場合は診断の対象にならないっぽい。

つまり「常識」でがんじがらめな日本だと「普通」に振る舞えず社会から脱落した僕のような人も、多様性と包容力があるシンガポールの多文化共生社会では特に問題なく生活できている。

発達障害で仕事詰んだら手に職つけて多民族国家へ移住するとラクかも

今日は発達障害を持つ人に生じやすい「感覚過敏」のうち、聴覚過敏と視覚過敏について実際に僕の場合はどんな感じか書く。

なにしろ発達障害の定義すら曖昧だから、その一般的な特徴を挙げることは根本的に意味がないかも知れない。でも僕自信がADHD当事者ブログを読みあさって「なんだ、一般的なことなんだな」と安心したので、そういう「読み物」としてネットに撒いておこう。

聴覚過敏

聴覚過敏に一番困っている。例えばこのブログも高性能イヤホンを耳栓代わりにして、周囲の雑音を完全にシャットアウトして書いている。少しでも雑音がすると、一瞬で集中力が途切れ、一向に記事が書き上がらない。

音感に優れているわけじゃない

音に敏感だし10万円もするイヤホンが常に耳にぶっ刺さってる関係で、音楽にこだわりがある人と誤解されることが度々ある。でも残念ながら僕はピアノ習っていたのに絶対音感を持っていないし、音質にそこまで強いこだわりがあるわけでもない。

僕が高級イヤホンIEMにこだわるのは、ずば抜けて遮音性が高いからだ。だからたまに音楽を流しているときもあるけど、1日のウチほとんどは無音のまま耳栓としてぶっ刺さっているだけだ。

高級イヤホンで音を遮断したらADHD的な雑念で疲れにくくなった

10万円超クラスのイヤホン(カスタムIEM)になると、そこらへんの耳栓でも太刀打ちできないくらい雑音が聞こえなくなる。例えばMacbook Airでこの記事を書いているけど、キーボードを打つカタカタ音は一切聞こえない。電車のアナウンスは無音状態なら聞き取れるけど、音楽を流しているときは全く耳に入らない。だからよく電車を乗り過ごす。

不眠症の原因になる

ちょっとした音でもすぐに目が覚めちゃうので、聴覚過敏は不眠症の原因だった。だから寝るときも耳栓をしている。

感覚過敏をもっているからといって、いろいろダメになるわけじゃなくて、ちょっと工夫すれば乗り越えられるものが多い。これはとても大切なポイントだ。

聴覚過敏な僕の音楽デバイスとイヤホン遍歴(有線編)

ザワザワした空間でずっしり疲れる

僕は酒好きだけど飲み屋が嫌いだ。

理由のひとつには「カクテルパーティー効果」というザワザワの中から聞き取るべき話し相手の発言を抽出する能力が低いため、集中していないと相手を聞き漏らして無視しているような格好になっちゃう。この時に過集中に陥りやすく後でどっと疲れる。

無職になってから過集中でしか頑張れなくて疲弊している

あと、絶えず耳をつんざく雑音にメンタルをやられる。BGMや厨房から聞こえる調理音、他の客の話し声…。聞き流すことができず、漏れなく全て意識に上ってくる。こうした雑音をひとつひとつ選別して「これはどうでもいい音だ」と捨てる作業にすごく疲れる。

なお程度は大したことないけど、たとえ静かな場所であっても複数人でしゃべると同じことが起こる。隣の席で別の会話に混じっている人の発言が、自分の話し相手の発言と同じレベルで意識されるので、これを分離して「自分がしている会話」として再構成する作業に疲弊する。

とくに多文化共生国家シンガポールに移住してからは英語・中国語・日本語が混じることが多く、「ねぇ聞いてる?」みたいにグループトークで支障をきたすことが多くなった。

3人以上と同時に会うと脳がフリーズする

コレに関してはグループトークしなきゃいけないパーティのような場所に極力行かないようにすれば避けられる。静かな場所で気のしれた人とサシで話すと普通に会話を楽しめるので、こういう場を積極的に作っていけば社会的に孤立することはないから大丈夫だ。

視覚過敏

蛍光灯が苦手だ。とくに夜の蛍光灯は網膜を焼かれるような錯覚を覚える。だから日が暮れたらコンビニのような場所には行きたくない。

これは瞳の色が薄い白人と感覚が似ているっぽい。日常生活でサングラスをする彼らだけど、なにもカッコつけてるわけじゃなくて単純に太陽が眩しいんだと思う。とても良くわかる。まぁでも黄色人種の僕がサングラスしていると社会的に浮いてデメリットが多いので自粛せざるを得ないけど…。

白人の視覚過敏については別の話もある。欧米資本の高級ホテルの照明は日本人には暗すぎるという話を聞くんだけど、これは瞳にメラニン色素が足りない白人に合わせているかららしい。

従って僕にはちょうど良い明るさだ。我が家では暖色系の小さい電球1つを天井に向けて間接照明にしている。これで充分。

視覚過敏持ちがやってる眼のストレスを減らす工夫

たぶん色彩感覚が良い

明るさだけじゃなく、色彩感覚も強めだと思う。特に南国に移住してからは、よく晴れた日に目の前の風景に愕然として立ち止まる。まるで世界がバグったような青空と、白い入道雲、新緑と南国の赤い花。ハイコントラストでビビッドな色の洪水。

これは日常生活に感動を増やしてくれるので良い特性だと思っている。美術館にいっても、特に近代絵画の色使いに吸い込まれて立ち尽くしてしまうことがある。同じ肌色でも、モザイク状に様々な種類が渾然一体となって人間のカタチを構成しているのがすごい。

美術館なんてつまらんという人もいるなか、なんの知識もないのに美術品に感動できるのは「お得」だ。

まとめ

そんなわけでADHDの一般的な特性「感覚過敏」のうち、僕が困っていてるのが聴覚過敏と視覚過敏。でも単純な対処法で乗り越えられるので特に悲観していない。今やそういうもんだなーって感じ。

感覚過敏には他にも触覚過敏、味覚過敏、臭覚過敏などなどあるっぽいけど、僕には今のところ関係ない。

読者の方で感覚過敏をお持ちの方がいらっしゃいましたら、対処法などコメントで教えていただけるとうれしいです(=^・・^=)

【2019年1月追記】その後仕事を辞めて現在はフリーランスとしてのんびり暮らしている。それで日々のストレスが激減したんだけど、そしたら聴覚過敏も大幅に軽減した。なんか心のエネルギーのタンクがあって、仕事や通勤で消耗していると音の選別やボリューム調節に割く余力が無くなってしまうのかもしれない。まぁ単純に引きこもって作業しているせいかもしれないけど(=^・・^;=)