落ち着いていたチック症が断酒によって再発した

チック症をご存知だろうか。Wikipediaなどで客観的な定義をみると、ざっくり「身体の一部を何度も速く動かし続ける症状」ってな風に書いてある。

これだけ読むと貧乏揺すりみたいに思えるけど、実は全然違う。どちらかというと、首をボキボキ鳴らすクセと似ている。あれも首や肩に不快感がだんだん溜まってきて、ついつい何度もボキボキやっちゃう。我慢しようと頑張れば出来なくはないけど、ストレスと不快感で注意が途切れる無意識にやってる、みたいな。

僕はストレスが溜まると、うなずくように頭を縦に激しく上下させるような動きをしちゃう。頭の側面やこめかみの辺りに綿を詰められた様な不快感が溜まって、これを振り払うように頭を動かしてしまう感じ。しかも首ポキと同じで、やればやるほど癖になって回数が増えるっていう。。。

チック症がひどくなると、脳に詰められた綿ような異物がどんどん大きくなって、気が狂いそうになる。その時は縦のうなずきだけでは払拭できず、首を横にブンブン振り回すよういなる。ちょっとメタラーっぽいでしょw

でもまぁギターも持たずにヘッドバンギングしている人がいたら、それは単なる異常者なわけで、子供の頃はこれで医者に連れて行かれたこともある。

酒を飲みだして劇的に回復した

僕の人生を苦しめているADHD、うつ病、不眠症はすべてドーパミンという脳内物質で駆動する神経回路の異常という。そしてこのチック症もドーパミンが原因らしい。俺はいったいどんだけドーパミン足りてないんだ。もう頭蓋骨を開けてドーパミンを脳みそに直接塗りたくりたいよ。

ところが最近まで自分がチック症持ちだということをすっかり忘れていた。というのも、酒を飲めばドーパミンをお手軽にドーピングできるのだ。あくまで僕の場合だけど、チック症についてアルコールは万能薬だった。

かくして高校を卒業して毎日ビールを飲むビール星人になってからというもの、酷いチック症に悩まされることはほとんどなく33歳の今まですっかり忘れていた。

断酒して脳の異物感が復活

今朝いつものように仕事をしてて、頭を縦にブンブンしている自分に気がついた。ちょっと面倒くさい社内ツールの改修のため、ソースコードから呼んでいるライブラリ関数のリファレンスをあさっていた時だ。

「あれ、懐かしいぞ、この感覚!」

こめかみに異物感があり、頭のなかでモゾモゾとうごめいている。そう言えば小学校の宿題を親に怒鳴られながらやってるときも、よく脳にこんな異物感があったっけな。あの症状なんていうんだっけ。

それで調べたらチック症と。子供には多いらしいけど、大人になるまで継続するとトゥレット障害と呼ばれることもあるらしい。

断酒はメリットばかりじゃない

そんなわけで最近アルコールを摂取しなくなったことで、再びドーパミン駆動の神経バランスが崩れ今まで忘れていたチック症まで出てきてしまったようだ。

断酒によって劇的に体力と意欲が向上したことは確かで、今日も仕事上がりにスケボー仲間と練習に行く元気がある。明日はテニスだ。

酒を止めたら創造性が失われたんだけど

でも前回の記事で書いたように、脳からとめどなく湧き出してくる文章を殴り書くような、勢いのある執筆ができなくなったのもまた事実。せっかく断酒に成功したけど、僕の場合はドーパミンの安定にアルコールが一定量必要なのかもしれない。

2018/11/29追記
大人のチック症についてもっと踏み込んだ内容を書きましたのでぜひご覧ください(=^・・^=)♬
https://shishimong.com/2018/11/29/tourette/