ここ2年以上、僕はスマホを持たずに生活している。
正確にはiPhoneSEが家の貴重品入れの中で眠っているけど、SIMを契約していないし充電もおそらく切れている。もちろん普段持ち歩くことはない。
つまりネットに繋がるのは家と会社でパソコンの前にいる時だけ。外に出ている僕と連絡を取ることは不可能だ。現実問題、周りの人達には迷惑かけていると思う。待ち合わせとか不便だからね。
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電話番号がないとワンタイムパスワードが受け取れず、銀行とか電子政府のサイトに入れないし、これは会社からも怒られた。Uberでタクシーも呼べないし、正直日常生活がかなり不便になる。
それでも僕がスマホを持たないのは、日常の幸福度が上がるからだ。オフライン人間になると、もう元の生活には戻れないレベルに幸せを感じる。とくに集中力がなくて注意力散漫なADHDっ気のある人に、脱スマホは効果が高いと確信している。
今日はADHDがネットから切り離されるメリットを書く。
脳のザワザワが減る
ADHDの脳は雑念で常にザワザワしている。
視界に入る人やモノ、耳に押し入ってくる雑音を発端に雑念が産まれ、目の前のやるべきことが容赦なく中断される。
さらにフラッシュバックといって、大昔の恥ずかしい失敗や、やらかした失礼な言動、上司に叱責された記憶なんかが突然湧き上がってきて「うっ」と肩をすくめる。
この雑念の強いトリガーになるのがスマホの通知だ。
通知の向こう側には人間関係がある。スマホの通知はこの人間関係まつわるグチャグチャした感情を無意味に掻き立て、やるべきことを邪魔してくる。
さらに「いつでもどこでも全情報にアクセスできる」という状態も、脳のザワザワに最悪だ。
例えばカフェで作業中に気になっていた音楽が流れて「あれ歌ってるの誰だっけ?」という雑念が浮かぶ。ここでスマホを手に取ったが最後、曲名をさくっと調べたあと、Instagramのコメントを確認し、Adsenseの今日の収益に一喜一憂し、無駄なことをTweetして、作業に戻るのは15分後。
もしスマホがなければ「あとで覚えていたら調べよ」と目の前の作業にすぐに戻れる。スマホがポケットに入っていなかったので15分人生を得したことになる。
あと、どうせ家に帰るまで確認できないのだから「あの人からメッセージ返信きたかな?」みたいな無用な心配をすることが減った。いままでついつい気になってチラチラ画面を見ていったいどれだけの時間を無駄にしたことか。
紛失する心配が減った
僕はめっちゃ不注意なのでよく持ち物を無くす。
だから高額なうえ個人情報のカタマリであるスマホは、所持しているけで紛失しないか常に頭の片隅で心配していた。
脱スマホによって何かを紛失する心配から開放されたのが、地味に心のゆとりになっている。
眠りの質が向上
夜の寝る時間。うっすら眠くなってベッドに入り目を閉じる。ところが頭がザワザワ雑念に支配されて全然眠れない。
カナダの首都ってどこだっけ?昼間上司との会話で出てきたAggregationってどういう意味か調べてねー、あぁぁ結局カフェで聞いたあの曲を調べてないし!
そして手は枕元のスマホに伸びる。情報の洪水。ブルーライトのシャワー。さっきまでうっすら眠かったのに、もうしばらく寝られそうにない。
こんな感じで、睡眠にもスマホは毒だ。
普段からスマホを持ち歩いていると、いかなるときも手元にないと不安になる。だから目覚まし機能も便利だし、枕元にスマホがないのは心もとない。
ところが脱スマホしていると「ネットはパソコンでするもの」という習慣がついている。
寝る時の雑念でアレコレ気になっても「ま、明日覚えてたらでいいやー」と気楽に流せる。その結果、脱スマホしてから睡眠の質が上がった。
脱デパスに成功したのも、夜にスマホをいじらなくなって睡眠の質が向上したからかもしれない。
ADHDにスマホは毒
そんなわけでスマホを手放すとADHDの症状が軽減し、日々の幸福度が上がる。とはいえ僕のように完全にスマホを生活から排除するのは、普通の人にとって難しいと思う。
だからせめて休日は朝晩に2回確認するだけで持ち歩くのを止めるとか、少しずつ生活からスマホを遠ざける工夫をしてみてはいかがでしょうか。
そのうち無駄な情報ノイズを苦痛に感じて、ネットにつながっている時間が鬱陶しくなってきますよ。