海外就職を考えるなら憧れの国へ下見に行くと良い

発達障害で人生詰んでからシンガポールで活路を見出した僕が、おかしな人生を赤裸々に語るこのブログ。

内容がそんなんだから、日本が息苦しい人から相談を受けることもあって、一番多い質問は「海外で働きたいんですけど」ってやつ。

「海外」ってどこだろ?

と思ってどこの国を想定しているのか聞くと、具体的に移住したい国はなく、あってもその国に行ったことすらない人も多い。まったく未知の異国で暮らしてみたい、しかもそこで働いてみたいというのは、それはそれでスゴい感覚だ。

とはいえ海外移住挫折組をたくさん見てきただけに、この世には気合と根性だけじゃどうにもならないことがある。

今日は、海外就職を考える前に憧れの国に実際遊びに行って、自分との相性を見極める大切さについて書く。

ようは同じような質問にはこのリンクを貼ってラクしたいという魂胆(=^・・^=)!

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仕事以外にも難所がたくさんある

海外就職を目指すとなると、どうしても内定が出るか、就労ビザが貰えるかを心配しがちだ。ところが実際は仕事もビザも手に入ったのに、それを投げ捨てて日本に帰っていく人も多い。

ようは現地や現地人と相性が悪かったために、生活ストレスに耐えられなかったパターンだ。

遮二無二に就活をし目出度く働ける権利を得たのに、その国をあまり知らなかったために短期間で挫折してしまうのはあまりにモッタイナイ。

あくまで僕の独断と偏見であると断った上で、海外生活に馴染みにくい人の特徴を挙げてみる。

さみしがり屋さん

現地人と友達になれない問題。

常識も価値観も違う現地人と打ち解けるのはコツがいるし、人によっては絶対的に合わない国民性の国もある。

インド人やインド人、インド人とかだ。

シンガポールの場合は社会インフラからのストレスが低いため、特に人間関係で悩む人が多い。

皮肉なもので、インドでは衛生環境や公害が酷すぎて、毎日生き残るのに必死。信じられないことが次から次へ起こるので、周りのインド人がちょっとくらい不誠実で意味不明なことをやらかしても、全然それどころじゃなかったりする。

そんなわけで、仲の良いお友達に囲まれていないと不安になっちゃうさみしがり屋さんは、海外生活で苦労するだろう。

逆に僕の場合は、日本人であっても殆どの人と気が合わない。1000人に1人くらいしか友達になる気すら起きない。

日本では「ぼっち」とか「コミュ障」とか、自分に自信がなかった。でも海外に出てからは、他人に対する期待値が低く、友達がデキないことに気づかないレベルの孤独耐性は、かなり強みになっている。

孤独耐性は海外生活に必須のスキル

親離れ子離れできていない

親離れ子離れできていない人も、海外生活に挫折する傾向がある。特に女性。

っていうか親離れ子離れできていない男性は、地元LOVEな人が多いのか、あまり海外では見かけない。

海外で生活が安定すると、次第に外国に住んでいるという感覚が無くなってくる。要はその国こそが自分の居場所になって、祖国は遠い日の思い出になる。

「昔そういえば日本で暮らしてたな」みたいな。

ところが両親と電話してご近所や親戚の愚痴を聞くと、濃い人間関係だけに一撃で日本のマインドセットに引き戻される。その度に心は現地と日本を行ったり来たりして、いつまでたっても外国に住んでいるという違和感が抜けない。

そしていつしか日本に帰りたくなる。

そんなわけで、不安になるとすぐお母さんに電話したり、逆にお母さんから用もないのに毎晩電話がかかってくるような人は、僕の周りでは早々に帰国する印象。

専門職じゃない

「とりあえず何でも頑張るので海外で働きたいです!」っていう人がいる。

要は手に職がなく、いままで専門職に就いたことがない人だ。

でも実はそういう人の気合と根性はハンパなくて、実際に日本人向けの接客やサービス業で内定が出ることも多い。熱意を伝えるのが上手いんだと思う。

ところがその業界に深い思い入れがないと、しばらくして「なんでこんな仕事してるんだろう病」にかかる。

「自分はもっとデキる」という希望と、「でもなんのスキルもない」という不安。これを行ったり来たりしてるうちに、疲れて全部嫌になっちゃうんだろうな。

自分が何屋サンなのか自覚していない人は、去るのが早い印象。

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キレイ好きと美食家

日本の高い生活水準を手放せない人も、ウンザリして帰っちゃう人が多い。

まぁインドの環境に我慢できず、シンガポールに逃げ帰ってきた僕もこのカテゴリーだ。

シンガポールには日系スーパーや日系料理屋、伊勢丹や高島屋みたいなデパートまである。だからカネに糸目をつけなければ、殆ど日本と変わらない暮らしをすることも可能。

例えば年末に伝統的なおせち料理を自作することもできる。

そんなわけで、ソウル・上海・台北みたいに地理的に日本に近い都市を含めても、食生活に関してシンガポールはかなり恵まれている。

嫌いな食べ物が多い偏食家は実は海外生活に強い

問題になるのは住環境。

シンガポールの家は、正直言って施工がヤバい。

壁が薄いので隣家の騒音が酷いし、天上や床がひび割れたり、パイプから汚水が漏れたり、正体不明のナニカが落っこちてきたりする。

さらに水回り。

基本、トイレとシャワーが一緒の作りをしているし、水がきちんと排水口に流れるような傾斜になっていない。だからトイレの角はいつも水たまりになる。湿度の高い気候も手伝って、シンガポールの水回りは常にジメジメしてカビやすい。

不潔耐性が高めな僕でさえ、たまにはキレイなトイレで用を足したくなるほど。

そういう時は近所の高級ホテルのロビーにお邪魔して、トイレをお借りする。徒歩圏内に星付きホテルがたくさんあるシンガポールならではのソリューション。

内緒だよ。

自分の海外耐性を現地で確認

僕は海外を放浪しているうちに、居心地が良くてなんとなくシンガポールに沈没する時間が増え、いつの間にか住み着いてしまった。だからシンガポールの残念な住環境や、海外での体調管理の難しさを事前に知った上でここに住んでいる。

日本から海外就職を考えるなら、ネットの情報で目星をつけた国に実際遊びに行って、自分との相性を見極めるのが大切だ。

  • 朝の満員電車や渋滞を体験して毎日耐えられるか考える
  • 夜に住宅地を歩いて治安や雰囲気を確かめる
  • スーパーに行って、得意料理の材料が揃うか確認する
  • 海外旅行保険で病院に罹ってみて英語で診察が受けられるか試す

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こういう事前の調査をすることで、いざ住んでからのお悩みはかなり回避できる。

悪条件を事前を妥協するプロセスは、移住後の我慢に大切だ。