本を最後まで読破する5つのコツ

僕は本が好きで、海外に出てからも日本の本をKindleで買っては、週に1冊のペースで読んでいる。

今週はSF小説の傑作「ハイペリオン」を読み進めているんだけど、これが分厚い。ハリーポッターレベル、ビール瓶のかわりに鈍器になりそうなくらい。そんなのが4巻で完結という超大作だ。

子供の頃、親が僕に本を読ませようといろいろ努力してくれたにも関わらず、結局実家を出るまで僕が読書に目覚めることはなかった。

本を読むのが好きになった転機は、無理なく最後まで読破できるようになったことだ。

やっぱ、本の面白さは最後まで読まないとわからない。物語はクライマックスに向けて盛り上がっていくし、解説本も結論に向けて話題が進んでいく。

本を最後まで読めないのは、メインディッシュのまえにお腹いっぱいになってしまうようなもの。

これではディナーは楽しめない。

今日は、読書に興味があるものの、いつも最初の10ページくらいで挫折して積読しちゃう人を対象に、本を最後まで読破するコツをまとめる。

すでに知ってる作家が良い

何事も続けるには掴みとなる愛着が必要。

本を読破するためには、まず自分にとって愛着がある作家を選ぼう。それはどういう作家というと、すでに知っている人だ。

賞を取って話題になったり、テレビで頻繁に見かける作家や著述家は多い。なんとなく名前を知ってて気になってたけど、どんな作品を書いているんだろう。そんな風に興味を惹かれる人はいないだろうか。または、好きなドラマや映画の原作となった小説を選ぶのも良い。

とにかく、読破する練習に使える最初の一冊は、すでに知っている作家の、知ってる作品がよい。

短編集が良い

ゴールが遥か遠いと、走りきるモチベーションを保つのも一苦労。ADHDっぽい僕のように、極端に落ち着きがない人はなおさら。

そこいくとアンパンマンとかドラえもんって上手くデキていて、1話が10分くらいで完結するし、それまでのお話を覚えて無くてもそれなりに楽しめるようになっている。集中力のないお子様でも最後まで見られるような工夫ってわけだ。

だから読書でも最初は短編集が良い。

1話15分くらいで読めれば、小さなゴールを重ねるので、、最後まで読破するモチベーションが続く。

全部を理解しなくて良い

最初の10ページ読んで挫折し、一週間放置。でも週末ヒマだから何の気無し手にとって読み始める。そんな時、また冒頭から読みなおす人はいないだろうか。

これが良くない。

せっかく再開したのに、今度は12ページ目で挫折し、結局2ページしか読み進めたことにならない。これじゃ読み終わる前に寿命が尽きる。

完璧主義は続かない。ちょっとくらい情報が抜けてても、ちゃんとストーリーの面白さはわかるようになっている。恐れずにしおりが挟まってるところから再開すればいい。

あと、読み進めていると、最初の方の内容が脳からダダ漏れてることに気付いたりする。それでもよっぽど気になる内容じゃなければ、気にせず読み進めればいい。

完璧に読み進めて挫折するよりも、適当に読破した方が内容が頭に残る。理解が足りないと思うなら、いったん読破してから再読するといい。

ブックオフの100円の古本が良い

たかが読書なんだから、挫折してもいい。三日坊主も120回すれば1年続いたことになる。

それでも高い本を読み始めると、挫折したときの代償が大きくてこれはストレスだ。逆に安い本ならばまぁいいかと諦めやすく、次に気になる本が出た時にまた挑戦しやすい。

最初に挑戦するなら安い本。できれば100円くらいの古本がいい。

古本屋で安い本は、たくさん刷られて希少性がないという意味。たくさん刷られたということは、人気がある作品の可能性が高い。

ブックオフみたいなカジュアルな古本屋に行くと、文庫が立ち読みできるのも良い。投げ売りコーナーで知っている作家の聞いたことある有名作品をいくつか立ち読みして、自分に合いそうなのを100円で買う。

もし読書が趣味だと、おカネはほとんどいらない。僕みたいに労働意欲が低いダラリーマンと読書は相性がいい。

パラレルワールドを持ち歩く

家に帰って、シャワーして、飯食って、万全の態勢で読書に「とりかかる」人がいる。

これが続かない。

働いていればそんな時間が取れない日もあるだろうし、気分が乗らないこともある。そういう日が3日も続けば、せっかく買った本は積読の山に加わる運命だ。

読書は空き時間に散漫にするのがいい。

文庫本を常に持ち歩くとなるとウンザリする。でも文庫本というのはパラレルワールドだ。

現実がつまらない、暇な時間に文庫本を開けば、誰かが面白いと思って作り出した世界に瞬間移動できる。しばしそっち側の世界で楽しんで、必要になったらまた現実に戻ってくればいい。

これに慣れると、日常生活とは別に、物語の世界が並行して存在しているような気分になってくる。いわば2倍の人生を生きられるわけで、これはオトクだ。

とりあえず読破することこそが大切

そんなわけで、最後まで本を読み切るための5つのコツを書きました。

読書の秋は終わってしまいましたが、お気に入りのパラレルワールドを探しに古本屋にいきませんか?