知的好奇心さえあれば世界中でなんでも出来る残酷な時代

バブルを知らずデフレに飼いならされたからか、おカネを使ってやりたいことがあまりない。たまに興味をひかれる体験があっても、どのサービスにも安いプランが用意されている。

例えば飛行機。

旅に出るならエコノミークラスで全然満足。むしろLCCで良い。

ここでポイントは、ファーストクラスでもエコノミーでもLCCでも、飛行時間が変わらないことだ。

ADHDでジッとしてるのが苦手だから、超音速で連れてってくれるなら3倍4倍払っても良い。たまの贅沢ってヤツだ。

ところが飛行機は「目的地に到着する」という大目標じゃなく、機内食やリクライニングの角度によって料金が決まっている。

この世にはサービスの本質からズレた価格設定がとても多い。

シートが10センチ狭いのを気にしなければLCCで世界中どこまでも飛べるし、UNIQLOで丈夫で肌触りの良い服が手に入るし、地元スーパーの材料で自炊すれば食べたいものが食べられる。

安くて一撃で酔えるストロングゼロというお酒が話題だけど、僕も安くて8%のインドビール「Kingfisher」を愛飲している。約2倍もアルコールが入ってるのに、シンガポール産Tigerビールより安くて美味いのだ。

じゃあTigerはなぜ高いのかと言えば、ブランドの値段だろう。今やブランドやステータスさえ気にしなければ「おカネがないから出来ない」ことはもうほとんどない。

数千円で台湾まで往復出来てしまう時代に「お金が無いから海外に行けない」というのは苦しい言い訳。

教育だってそうだ。オンラインでかなり安くアメリカの大学の学位が取れるし、ちょいと学費を上乗せすれば英国の国立大学にも入れる。日本の中堅私立より知名度のある学歴が、より安く手に入ってしまう。

知的好奇心がAI時代の価値

僕らの親世代は「お金が無いから大学に行けない」という人がたくさんいた。

でもこれからの時代、教育レベルが高いのに学費は安い大学が、もっとたくさんネットの世界に出来るだろう。とはいえ、少なくともこれらのオンライン大学を卒業するには、かなり高いレベルの英語力と学習能力が必要だ。

すると単純に「バカだから大学に行けない」という、言い訳のしようがない残酷な時代に突入していく。

日本の一般の大学に入るにしても、学生ローンじゃない返還不要の「本当の奨学金」を得るのは、すでにかなり高いハードルがある。さらにいわゆる文系職やルーチンワークの理系職がどんどんAIに奪われ、卒業後に就職しても生き残るのが難しくなる。

そんな残酷な未来を生き延びる鍵が「知的好奇心」だと思う。

ひとたび「これだ!俺はこれで食ってこう!」と思ったら、どうすればその道で食える人材になれるのか、まずリサーチするチカラ。情報は無料でネットに転がっている。その玉石混交の中から、飛び切りの鉱石を掘り当てて、時間をかけて磨き上げる能力。

そんな仕事もあっという間に陳腐化して、自動化の波に飲まれるかもしれない。いち早くその兆候を察知して、昔取った杵柄にしがみつかず、次の鉱脈を探し続ける能力。

世界を舞台にひたすら頭脳競争に勝ち続けないと、あっという間に貧しくなる残酷なグローバル・情報化社会。

試合開始のゴングはすでに鳴っている。

今日、今から、どう戦っていこうか。