僕は全てを習慣に落とし込んでサラリーマン生活を乗り切っている。
風呂で手脚背中を洗う順番や、湯船に浸かるタイミングが決まっている人は多いだろう。あらかじめ手順が決まっているから、何も考えなくても自動操縦で風呂を済ませられる。あらかじめ手順が決まっているから、多少酒に酔っても自動操縦で駅から自宅までの帰り着くことが出来る。
こういう動作の手順化は、多かれ少なかれ誰しもやっていることだ。
ところが僕は一事が万事、手順にしないと上手く動けないことろがある。全てはやるべき仕事が山積みの「失敗が許されない」日常をサバイブするためだ。脳のワーキングメモリーが足りないからというか、単純に頭が悪いんだと思う。
その都度、状況を判断して臨機応変に対応することができない。
例えば、雨でも傘を持って出ない。普段手ぶらで出勤しているので、折り畳み傘という「普段と違う荷物」を管理するのが耐え難い。それが雨に濡れるより耐え難いのだ。他には、同僚に誘われて「いつもの社員食堂」じゃない場所で外食をするのが苦痛だ。あまりにも苦痛で全部断ってたら、もう誰にも誘われなくなった。
こんな風に予期せぬことが発生して、いつもの手順・習慣を乱されるのがめっちゃストレス。なんでなんだろうね。
なお、予期せぬ予定変更があっても僕はパニックや癇癪を起こすことはない。不快感・疲労感を強く感じ、仕事のミスが増えるだけだ。
失敗できないプレッシャー
仕事がある日は朝起きてから退社して電車に乗るまで、一挙手一投足が手順になっている。たぶん「失敗してはいけない」というプレッシャーと、普通の人が普通に出来ることが出来ないという劣等感からこうなるんだと思う。
だから失敗しても許される、仕事がない週末は手順があまりない。
あ、でも週末の朝は近所のカフェでブラックコーヒーを飲む習慣があって、これを乱されるのは嫌だから朝イチの約束はしないようにしている。あと、旅に出て「日常」という概念が崩壊した日々が好きなのも、失敗しても自分が困るだけという気楽さ故なのだと思う。
こんな風にサラリーマンとしての僕の日常は「仕事で失敗できないプレッシャー」との戦いだ。これに睡眠障害だったりADHD的な他動も加わる。
それで日本ではうつ病になってしまったので、ちゃんと週5勤務出来るように、僕なりにシンガポールでの仕事選びにはこだわった。
ルーチンワークの仕事なら長続きするかも
僕がシンガポールで就活した際は、ルーチンワークであろうポジションにばかり履歴書を送った。僕が若干得意なIT系の仕事であればなお良い。
一挙手一投足が手順化出来る単調な仕事であれば、考え事しならが風呂に入るように、ほとんど自動操縦で仕事をこなせる。そういう仕事はたいてい給料が安いのだけどね。
それでも極限まで仕事に対する心配や劣等感を減らし、週5で働く「真人間」に擬態して社会に溶け込む方が大切だ。自分は真人間じゃないという劣等感は強力な蟻地獄で、一度絡め取られると這い上がるのに並大抵の努力では済まなかったからね(=^・・^;=)
この目論見は上手く機能した。
今では平日の朝起きてから出社して夜帰路に着くまでが、全て習慣化されている。だからほとんど自動操縦でサラリーマンっぽい行動が出来ている。周りの人からどう見えているのかはわからないけど…(=^・・^;=)
そんなわけで、臨機応変な対応が求められないルーチンワークな仕事を選んだので、日本で社会人挫折した僕でもシンガポールでもう正社員4年目。
発達障害的なアレコレで仕事が続かない人は、習慣化しやすいルーチンワークを仕事にすると良いかもしれない。