シンガポールではシェア自転車ってのが流行ってる。
街中にバラ撒かれた安っぽい造りの自転車を見つけたら、スマホでバーコードをスキャンするだけで鍵が外れ、格安で借りることができる。そして目的地に着いたら施錠した時点で課金が止まり、どこでも乗り捨てられる。本当は公共の駐輪場でしか停められないルールなんだけど、大学生の飲酒みたいなもんで誰も守ってない。
その結果、駅前やショッピング・モールの周りには乗り捨てられた自転車が集まって往来を邪魔したり、早速社会問題化している。
あと、ぶっ壊れた自転車が多すぎる。
僕がこのサービスを利用する気にならないのは、ろくに整備されていない自転車に乗るのが危険だからだ。このぶっ壊れた自転車はキチンと回収・修理されることなく、街に放置される。その結果壊れた自転車の墓場になってしまい、駐輪場として機能しなくなっている場所も。
更にもうひとつ。
参入業者が多すぎる。パッと見、黄色いのとオレンジの自転車があるんだけど、いくつシェアサイクル業者があるんだかわからないくらいの混戦ぶり。それぞれ借りるためのアプリも料金システムも異なる。
最初は珍しいからみんな借りてみるだろうけど、こりゃ程なく廃れるな。
そう思っていた。この自転車を見るまでは。
革新は競争から生まれる
この自転車を見た時は衝撃的だった。
まず、タイヤを支えるフォークが片側しかない。
斬新なデザインというだけでなく、これでメンテナンスで分解するのが格段にラクになるだろう。たぶんネジを6つ外すだけでポコッとタイヤが取れると思われる。
さらにペダルと後輪をつなげるチェーンも無い。
これでチェーンが外れたり切れたりして打ち捨てられる自転車が減るだろうし、前輪と後輪のメンテナンスが同じ手順で出来る。
この自転車はメンテナンスを効率的に、安く、誰でも出来るように特化している。これならメンテナンス費用が新造するより安くなり、打ち捨るより修理して長く使った方が利益に繋がる。
なんだか電気精錬におカネがかかるアルミ缶のリサイクル率が高いのと似ている。
僕は片足チャリと呼ぶことにした。
成功者を真似てからの個性
中国発のビジネスは、成功者が現れると雨後の筍のごとくパクリ業者が参入し、一瞬にしてレッドオーシャンになる。しかもコピー企業が後発の利でオリジナルを駆逐してしまうことも。
一見、クソみたいなビジネス環境なんだけど、苛烈な競争原理の中から生まれた革新的なアイデアが中国経済を底上げしているんだと感じる。
去年注目していた人たちが、次々と「仮想通貨ブロガー」に鞍替えしていったのはコレだったんだね。「仮想通貨」は世間から注目されているキーワードだし、アフィリエイトとの親和性も良く、自分でトレードを始めればネタにも事欠かない。
こういう成功を掴んだブロガーにいち早く追従して、その上でオリジナリティを出していく。僕が「仮想通貨とかダルそう」とかビール飲んるうちに、みんな勝ち馬に乗りに行っていたわけだ。
よし!明日からこのブログは「発達障害が仮想通貨で繰り広げる大冒険!無職は恥だがカネはある」になります(=^・・^=)!
というのは冗談ですが、なんか僕は片足チャリにブロガーとして触発されちゃった。
真似は良くない。オリジナルを追求すべき。これが日本の美徳というか道徳観だと思う。でも「学ぶ」の語源は「まねぶ」と言われていて、上手く出来る人のやり方を吸収することは学びの基本なんだね。
成功者が如何にして成功者になったのかを研究して、良いところはどんどん取り入れていく。その上でオリジナリティを出していけば良いんだ。