ラノベの英語翻訳版は洋書を読む第一歩になる

学生の頃は受験英語で読み書き能力を求められ、社会人になるとTOEICでリスニング能力を求められ、海外就職を目指してスピーキング能力を求められた。

英語力。

こいつには人生で3回苦しめられた。

っていうか今も現在進行形で苦しめられている。実際海外の外資企業で働いてみると、圧倒的に足りないのは英語で読み書きする力だった。1周回ってまた振り出しに戻ってきた感じ。

まず毎日大量に流れてくる業務メールを消化しないといけない。いくつか僕が返信すべきものもあるので読みこぼすわけにはいかない。だからといって辞書を引きつつじっくり読んでいたらいつまでたっても仕事が進まない。

つまり英語の斜め読みが求められるわけだ。

僕は技術系の仕事をしているので、調べ物は英語で書かれた資料を読む必要がある。IT系の最新情報はまず英語で発表される。だから新しい技術や製品について知ろうと思ったら英文は避けて通れない。日本語訳が出るのを待っていたら仕事にならないし、翻訳サイトにコピペしても専門用語が多いからかイマイチ精度が悪いのだ。

そんな調べ物の際は、長い英文の中で自分が欲しい情報がどのあたりに書かれているのか目星をつけて、まるで汚部屋から探し物する要領で必要な情報を最短最速で手に入れる必要がある。

これには慣れが必要だ。

では日本で生まれ育った留学経験もない工学部出身の僕が、ミスはあれどなぜ外資企業で6年も生き延びているかというと、洋書を読んでいたことが生きている。

でたでた!お前は元から洋書を読めるほど英語力があったんだろう。

まぁそれはそうなんだけど、もちろん種も仕掛けもある。

ぼんやりストーリーを知っている強み

僕が読んでいた洋書というのは、アメリカで出版された英語版「涼宮ハルヒ」シリーズである。

いわゆるひとつの萌え要素。

当時社会現象にまでなったライトノベルの名作で、アニメ化はもちろん映画にもなった。ってか、このブログを書くにあたって調べたらハルヒのアニメ1期って12年前なんね…。

はぁヽ( ̄▽ ̄)ノ

当時ご多分にもれず僕もハマって、ラノベは「涼宮ハルヒの驚愕」まで全部読んだ。ただしアメリカから逆輸入した英語版で。

日本人作家の作品をあえて英語で読むのは馬鹿らしいと感じるかもしれない。でも大量の文章を読む訓練をするなら、日本人作家の作品を英語で読むのはとても効率的だ。

というのも、文学作品は最後まで読まないと意味がない。

読書が苦手な人にありがちなのは、最初の10ページを読んで疲れて、1週間後にもう一度開いてまたその10ページを読む。今度は12ページまで行くんだけど、結局そこで放置して次に開くのは1ヵ月後。

これではお話が盛り上がってくるところまでいつまでたっても到達できない。すると読書とはただの苦行になってしまい、楽しむ域に達する前に「本はつまらない」と言う価値観が形成されてしまう。

これは大いなる損失だ。

最後まで作品を読了するためには、スラスラ読み進めるのが必須スキル。特に洋書を最後まで読み終えるためには、脳のリソースを全て英語を読み解くために使う必要がある。だからストーリーを理解するのは可能な限り簡単な方が良い。

それには、ぼんやり内容を知っている一昔前のライトノベルが最適なのだ。

知らない単語を推測しやすい

洋書を読む上で、辞書を引くのがとにかく面倒くさい。めんどくさいと続かない。

にんげんだもの(=^・・^=)

Kindleみたいな電子書籍だと、知らない単語タップするだけで日本語の意味を表示させることもできる。でもこれでも20語に1つ知らない言葉がある場合めんどくさくてしょうがない。日本語の本で一度も辞書を引かないように、洋書を読む時も出来る限り辞書を引かないのが最後まで読了するキーポイントとなる。

そういう意味で、勝手知ったる日本が舞台のライトノベルならば話は早い。

物語の状況がわかりやすいので、知らない単語の意味を推測しやすいのだ。日本語でザックリ概要知っているお話なら尚更。

例えば長門有希のセリフで「Data Overmind」という辞書に載っていない言葉が出てきても、日本語でハルヒを知っているなら「情報統合思念体」だと一撃でわかるだろう。朝比奈みくるの「That’s classified」も、たとえclassifiedの意味を知らなくても「禁則事項です」だとすぐわかる。

こんな風に辞書に頼らずにずんずん英文を読み進める体験こそが大切。

日本語で仕入れた事前知識に支えられていたとしても、英語をどんどん読み進めている感覚を得られると洋書を読むのが楽しくなってくる。

和書の翻訳洋書版のすゝめ

ラノベなど下らん。そんなもん読みたくないという、つまらない人もいるだろう。そういうオタクに偏見があるつまらない人は、村上春樹でも読み散らかしときゃ良いんじゃないっすか。

毎年ノーベル賞の発表で「記者団長殺し」をかましている彼の作品なら、各国の出版社から様々な言語で出版されているし、世界中どこの書店でも手に入る。もちろん電子書籍もある。

ただ彼の文章は日本語でもしばしば難解だし、表現や語彙も豊富なので英語で読み解くのはなかなか骨が折れる。しかもそれが長い物語であればなおさらだ。いきなり「1Q84」の洋書版から攻めたりすると、大火傷するので注意が必要。

もちろん僕も火傷した。

洋書初心者にオススメなのは村上春樹の短編集だ。例えば「The Elephant Vanishes 象の消滅」とかは、シンガポールはもちろんフィリピンやドイツの書店でも見かけた。

まずは内容の簡単さと物語の短さにこだわって洋書デビューすると、英文をずんずん読み進める経験と最後まで読了する喜びを経験できて良い。それで英文に慣れてから、海外作家による名作に挑戦すれば良いんだ。

僕はSFの大作ハイペリオンを原著で読むのを目標にしている。

とは言え、千里の道も一歩から。読みやすく難解な表現が少ないライトノベルの英語版で、まずは洋書を1冊読み終える経験をしてはいかがでしょうか。

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