新卒そこそこの若い人たちがシンガポールで活躍するのを見るにつけ、もっと早く海外就職に挑戦すれば良かったと後悔する。
20代前半の僕は海外に憧れをいだきながらも具体的な行動を起こせなかった。それはもちろん僕が臆病だからだけど、でも言い訳するなら海外就職した「その後の人生」が見えなかったことがある。
海外就職に成功した人は大抵ブログを始める。
就職活動の方法や実際に働き始めてからのレストラン巡り。ネットをちょっと探せばそんなキラキラした成功例は腐るほど出てくる。
ところがキラキラ海外就職ブログを読み進めていくと、その多くは2年後ぐらいにプッツリと更新が途絶えている。
様々な事情から日本に帰国する選択をしたのだろう。
「帰国したらタダの人」
これは海外現地採用の多くが心の奥底に抱く恐怖心だと思う。
海外に住んでみて本当に生きたい国が日本だと気付いたら、本来はいつでも気軽に帰国すればよい。自分の国なのだから。だけど海外の現地採用で働いていると、完全帰国を「挫折」や「失敗」と捉えがちだ。そんな無用な後ろめたさや劣等感からブログの更新を止めてしまう。
そこで。
このブログでは海外就職の経験を武器に、日本に帰国後も活躍する人にスポットライトを当てる。題して海外現地採用OB/OGインタビュー企画!
海外に挑戦して日本に戻ってきた「その後の人生」が具体的に見えれば、これから海外就職に挑戦しようとする人の恐怖心を緩和できるかもしれない。そして帰国が視野に入りはじめた現地採用が、無用な劣等感や不安にかられずに済むかもしれない。
というわけで今日は記念すべきインタビュー第1号!
ご紹介するのはシンガポールで3年間働いた後、日本で高校の先生になった星乃雪さんです(=^・・^=)♬
星乃雪さん
おお、久しぶり!
彼女を一言で紹介するなら「猪突猛進」。夢や目標を諦めず常に行動あるのみ。でもそんな風に爆走した先でキッチリと結果をもぎ取ってくる。
星乃雪さんとの出会いは僕が昔運営していた「退職プータイム」というブログがキッカケ。シンガポールの米系企業に成功したばかりだった僕は御多分に洩れずブログを開設し、新生活のあれこれをお下劣に書き殴っていた。そしてやっぱり2年で閉鎖したw
そのブログを読んで「海外就職したいです」と連絡して来たのが彼女だった。
それから履歴書にダメ出ししたり、僕の空気読めない発言で傷つけたりいろいろあったけど、実際に渡星して3年もシンガポールで働いた彼女。
そんな海外就職の経験を高校の先生として活かせているのだろうか(=^・・^=)?
それにシンガポールで働いていた高校教師、という謳い文句でYahoo!ニュース、テレビ、ラジオ、新聞記事に出演したり。
えっ(=^・・^=)?新聞!?テレビ!?
有名人じゃん!シンガポールに住んでいた体験ってそんなに注目されるの?
英語しゃべれるの?!ってだけで驚かれることに逆に驚きますw
あと教育業界も海外志向なんだよね。政府の方針で、中高生の海外留学を増やしていくらしいので、海外での生活経験があったり現地のネットワークを持って帰ってきたら重宝されると思います。
そうか(=^・・^=)!
日本の中でも外向き人材が足りないエリアを選べば、海外経験の価値がより上がる、と。これは参考になる!それに海外進出や海外志向が強い業界へ飛び込んだのも有利に働いたんだね。
予め持ってた教員免許に海外経験が加わって、良い感じの相乗効果が産まれたと。
だとしてもそんなピッタリな仕事をどうやってみつけたの?
東京にいたら出会うことなかった人がすぐ近くにいるパターン、シンガポールでは多かった気がします。
もともと教員免許は持ってたけど教師になるのは諦めてましたw 教員採用試験がムダに難関だし、万が一試験に受かったとしても日本の教育現場はブラックすぎるよなぁって。
ああ、それはあるね(=^・・^=)
シンガポールに視察に来た経営者とか意思決定権を持っている人との距離が近い。決断に組織を通す必要がないから風通しが良いし、スピード感がある。
そういう人がこっちの日本人コミュニティに顔を出すことが多いと聞いたことがある。まぁ僕は日本人コミュニティが苦手だからよく知らないけど…そういう場所に混ざって内定を取ってくる辺り、さすが星乃雪さんだ。
それで久しぶりの日本はどうよ?
これが4年ぶりに日本で暮らし始めた感想ですね。
あとは、狙い通り海外就労経験者の枠で、通常業務をしなくていいのはありがたいです。うちの学校は私立で、カナダ人とアメリカ人が常勤してるんですが、そこの隣に「シンガポール枠」みたいな感じでちゃっかり居座ってますw
日本人なのに日本人枠じゃなくていいことは、ほんとーーにありがたい。
でも待遇には超不満。でも不満を言う前に実績上げて交渉しようと思ってますw シンガポールマインドw
一方で勤続4ヶ月目にして別の転職オファーもいただいてるので、いざとなったら転職もあるな、って気持ちを軽めに保ってます(ノ∀`*)
部活の指導とか無給の残業が多くて先生が疲弊しているってニュースを見たよ。
なるほど、海外担当の先生ってことで担任を持たないから、学校のブラックな部分を回避出来たわけか。自分の専門だけ頑張れば評価される職場はいいね。それこそシンガポールっぽい。
じゃあ逆に帰国してからの4ヶ月で日本の環境に不満はある?待遇っていうのは給料のこと?
日本は総じてもう安いですね。まぁその分物価も安いので生活水準は変わりませんが。
日本に帰ってきて日本人にまざったら、まさかのバイリンガル認定を受けてビビります。世界の本物バイリンガルに総叩きされますよw
転職に関しては台湾から1件と、子会社作るから社長やらないかっていうのが1件!そんな転職オファーもありがたいですが、現職を2年か3年は続けようと思ってます。
シンガポールだとドンドン給料があがっていくのが普通だもんね。これに慣れた後で日本の給与水準や昇給スピードに戻ったら、そりゃ不満だろうな。
でも海外志向の外向き人材が少ない日本を、教育の現場から変えていくんでしょ笑
期待しているぜい!という無茶振り(=^・・^=)♬
そうでした!
それももちろん大切ですが、仕事より自分の人生がずっと大切なので、やりたいことからやるスタンスは変えられません( ^ω^ )
『仕事より自分の人生がずっと大切』
間違いない!日本に戻ってもシンガポールの価値観を忘れず、本質を見失わないところ、さすが星乃雪さん。
彼女は数年後にはまた海外に出ていそうだな。人生が面白い展開になってきたらまた取材させてくださいね(=^・・^=)!
海外経験を日本でキャリアの土台にする
金輪際日本には戻らない!みたいな一大決心ではなく、キャリアの1ステップとして気軽に世界に出てみる。すると日本に戻ってきた時の可能性が逆に広がっている。
それを体現した星乃雪さんの人生、いかがでしたか?
僕にとってインタビューは初めての事で、中々効果的な質問が出来なかった。あと編集にもすごく手こずった。結果、もっと知りたいのに…と読者を消化不良にする文章になってしまった。
まぁひたすら練習あるのみ。日本で活躍する海外現地採用OB/OGを今後も積極的に紹介していくよ。
それで気楽に海外を目指す人が増えたらいいなぁ(=^・・^=)♬
http://hoshinoyuki.com
最後に、星乃雪さんのブログもどうぞよろしく!
2018/11/29追記
その後、彼女は再び日本を離れ、中国の大学で日本語教師として働く決心をする。その心模様はインタビュー第二弾でどうぞ(=^・・^=)♬
https://shishimong.com/2018/11/26/hoshinoyuki2/