気楽で強気な人生には逃げ足の速さが重要

やりたくない事をゼッタイにやらない。

うつ病になって以来、僕はこの「生きる方針」を徹底している。

朝起きて会社に行くのがかったるい。まぁこのくらいは我慢しないと何の仕事にも就けないだろう。でも「今日は絶対に会社行きたくない!」と思う朝もある。そしたら僕は迷わず休暇の連絡を取って1日引きこもる。

どうしても嫌なことを心を殺して我慢すると、そのうち本当に心が死んでしまう。そしたら何のために生きているのかわからないじゃないか。

この世に健康に生きるより大切なことは何ひとつ存在しない。

給料を貰っているからといって、魂まで会社に売っぱらったわけじゃない。たとえそれが仕事であっても「どうしても嫌なこと」は断固拒否して良い。

ところが従業員の魂を買い叩いたつもりになっている調子こいた企業や管理職は多い。しかもそういうブラック企業に限って薄給なものだから笑えない。労働者に無理強いするならせめて1千万のブロックをバンバン積めよ。

僕は幸いなことに今はホワイト企業で働けているけど、まぁここも営利企業であることに変わりはない。絶対に嫌だからなどという理由で業務命令に従わない場合、いつ解雇されても文句は言えない。そうしたら法律上1ヶ月以内にシンガポールを出国する必要があり、住む国も仕事とセットで失う。

これは大きなリスクだけど、もちろんこれを理解した上で僕は「生きる方針」を貫く。

繰り返しになるけど、健康に生きるより大切なことはこの世に何ひとつ存在しないんだ。

「やーめた!」する権利

お前は無責任だ!

こんな風に批判されることがあるけど、そもそも責任ってなんの責任だよ?そんな責任をいままで負った覚えはない。

僕の人生は僕だけのものだ。

周りの人たちが幸せになるお手伝いをするにしても、そもそも僕自身が健康で元気じゃなければ意味がない。余裕がない人が責任感に脅迫されて行動すると、下手したら「俺も耐えてるんだからお前も責任を全うしろ」という押し付けになる。

こんな迷惑な人は誰も幸せにしない。

そういう老害に振り回されて自我を殺して我慢しても「都合の良い人」になるだけ。そんな無意味な我慢に徹するより、自分の人生を自分で生きよう。

そのために必要なのはいつでも「やーめた!」する権利だ。

仕事も家族も住む国でさえも、嫌になったらポイすればいい。

健康に生きるより大切なことはこの世に何ひとつ存在しないのだから、ここを脅かされたら何も考えずに逃げればいい。

「絶対に嫌だ!」と思ったら仕事からも家族からも住む国からも「やーめた!」とばかりに気軽にトンズラしちゃえば良いのさ。

人生の逃げ足を速くする

とはいえ不本意な仕事を拒否して解雇され、シンガポールからも追い出された時、ちゃんと準備していないと世界規模で露頭に迷ってしまう。遭遇した理不尽を強気に「やーめた!」と回避するには、普段から人生の逃げ足を鍛えておく必要があるんだ。

僕が実践しているのは次の3点。

生活費を減らす

貯金することはもちろん大切だけど、いくら貯金があってもあっという間に使ってしまっては意味がない。僕はいくら貯めるかよりも、いかに安く暮らすかの方が大切だと思っている。

例えば毎日1万円のホテルに泊まってたら1週間やそこらで10万円が消える。10万円貯めるのに1ヶ月かかるなら、いくら働いても「安心できる額」など貯金できない。

でも1泊1000円の雑魚寝ドミトリーなら、むしろ店の手伝いとかしてタダにして貰える勢いだ。賄いも付くかも知れない。そうしたらビール代くらいしか貯金が減らない計算になる。

「生きるのってそんなおカネかからんし」

こう思えると強い。普段から生活費のかからない生活に慣れておくと、仕事クビになってもそれまでと大して変わらない暮らしが出来る。そういう実践を伴ったシミュレーションがあれば「ツラくても我慢してここにしがみつくしか無い!」という絶望的な落とし穴にハマらなくなる。

いろんな国に安全地帯を見つける

職を失ったときに安く暮らすには、世界中に「安全地帯」を作っておくことが大切。

日本のパスポートはアジア最強の部類なので、多くの国にビザ無しで入れる。それでも1つの国に滞在できる日数は限られるので、定期的に数カ国を渡り歩く必要がある。

言わば国際遊牧民って感じ。

そのためには物価が安くて居心地が良い場所を、予めインドシナ半島にたくさん作っておくのだ。別にインドシナ半島じゃなくてもいいけど、このエリアは僕のようにヤル気がない人にとって極楽天国である。

休暇を海外で過ごす最大の目的はコレ。

安くて快適な宿屋、缶ビールが安い商店、栄養があって安い地元料理。こういう生活基盤を世界中に探しにいくんだ。そんな「安全地帯」を予め知っていると「ダメならあそこに行けばいいや」と理不尽に対して強気に出られる。

それに気楽に生きるための余裕も生まれる。

副収入を育てる

1日1000円くらいの副収入は意外と簡単に確保できる。

このブログも開設1年ちょっとでその規模になってきた。6年前にウツで仕事を辞めた時はFXでチマチマと外国為替を売り買いしながら旅をしていたし、今ならメルカリでアジアの安い雑貨や衣料品を売っても楽しそう。

こんな風に自分の好きな活動からおカネを稼ぐことが気軽に出来る時代になった。

まずは1日1000円を目指して副収入を育てるのは現実的なセーフティネット。この1日1000円には意味があって、この額が毎日入ってくると貯金をほとんど減らさずにインドシナ半島で沈没できるのだ。

もちろん最低限生きられる程度の貧乏生活だけど、それでも理不尽に耐えて無意味に健康を害するより全然マシ。それで余裕が出来たら文化的な部分をゲットするために再起すれば良い。

まずは健康な最低限の生活を確保する1日1000円。それを達成できたら次は副業を本業するために頑張る。

嫌になったら逃げよう

襲われたら果敢に戦うのが正攻法。

でもそういうのダルいじゃん。怪我するかもしれないし、たとえ勝っても疲れそうだ。

僕みたいにか弱い草食動物にとって、最大の武器は逃げ足の速さ。草食動物が肉食獣から逃げてばかりでも生きられるのは、食べ物である草がそこら辺にボーボーはえているからだ。

これは重要なヒントで、多くを求めなければ少ない収入でどこででも生きられる。

グンニャリな人間が無理して戦う必要はない。どうしても嫌になったら「やーめた!」って逃げればいいのさ。