社長、うちの部署廃止するってよ

ついに来たーーー!

昨夜のシンガポールは午前3時ごろから凄まじい雷雨で、聴覚過敏な僕はもれなく寝不足。そんで出社早々にタイムカード切って、いつものように非常階段で昼寝ならぬ朝寝をキメた。それでデスクに戻って来たんだけど。

なにやら不穏な空気(=^・・^;=)

係長がツカツカと近づいてくる。ヤベっ、朝寝がバレたか!? たった、いや、ほんの30分くらいで切り上げたんだけどな。俺エライとすら思ってたのに。

「メール見たかよ…。大丈夫かお前…。」

はい?オッケーら(=^・・^=)♬

「おいおい、今すぐメール確認しろや」

メール?業務メールなんて入社して以来3年間、ろくすっぽ見てない。重要な内容はこんな風に噂になるから別にメールを追ってなくてもなんとかなるのだ(ならない)。

そんで久しぶりにメーラーを立ち上げて、15万件くらい積み上がってる未読メールに一撃でウンザリ。15万通のメールを確認するとか狂気の沙汰じゃ。

この時点で僕の興味はTwitterで流れてきた極上美人のおキャット様動画に持っていかれ、メールの件は意識の彼方に吹っ飛んでしまった。それで何食わぬ顔で珈琲をドリップして仕事を始めたんだけど、すると今度は後ろの席のタイ女子同僚が話しかけてきた。

「あんたこの後どうするのよ…?」

はい?今夜?ビール(=^・・^;=)?

「ふざけてんの?メール見てないの?」

はい見てません!3年くらい見てません!さっきからみんな何のメールに騒いでるんさ。僕なんかやらかしたかな。

そんでイラつく彼女が僕のマウスを奪い、開いたメールを読んで僕は戦慄した。

外資企業の洗礼

そこには今月いっぱいでウチの部署を廃止し、僕らの業務を外部委託することにした旨が社長の署名と共に記されていた。

まじか(=^・・^;=)

でも僕の脳裏に最初に浮かんだ感情は、僕への懲罰じゃなくて良かったー!ラッキー(=^・・^=)♬ ってやつだった。

だってそうだろう。

明確に僕をレイオフしますとは書いてない。別の部署に転生して別の仕事をすることになるのかもしれない。それにクビになったところで会社都合なら規定に従って退職金も出るはずだ。その泡銭を引っさげて新しい国に挑戦するのもいい。ワクワクするじゃないか。

「で、あんたこの後どうするの?」

タイ女子同僚がもう一度聞いてくる。どうにもこうも、まだクビになるとはメールに書いてない。あぁでもバンコクでシンハビールはいいな。

君の街にでも行こうかな(=^・・^=)♬

あからさまに「ダメだコイツ」という顔をして、タイ女子同僚は自分のデスクにプンスカ戻っていった。妙齢の彼女にはなかなかプロポーズしてくれないシンガポール人の彼氏がいて、もし次の仕事と就労ビザが得られない場合は収入と恋人を同時に失う可能性があるのだ。なるほどね。

ま、どんまい。

無職の血が騒ぐ

まぁその点で僕はというと実に気楽なもんだ。

養うべき家族がいない独り身。家無し、クルマ無し、ローン無し。シンガポールの友人たちと離れ離れになるのは寂しいけれど、もしクビという結果になっても僕は東南アジアを離れないと思う。

僕はこの地域の雰囲気が大好きなんだな。

もしクビになったとしてもインドシナ半島の国々を転々としながら、シンガポールにも定期的に戻ってくるような生活になると思う。無職こそが僕の定常状態であり、むしろ3年半もぶっ続けで正社員を続けた今が異常とさえ言える。

無職は恥だが癖になるんだよ。

このブログを開設してタイトルを決めるとき、すでに近い将来無職に戻ることを想定していた。むしろ会社を辞めたくてブログを始めた感すらある。

だからこんな事態も全然規定路線。

まぁまだ辞令が出ていない段階で何か決定的な事は言えないけれど、どっちに転んでも僕は世界のどこかで楽しく暮らしていく自信があるんだ。