理不尽に耐えるのは美徳じゃなく搾取

文部科学省の役人ともなれば息子を医学部に裏口入学させることができる。年金は老人への貢物なので氷河期世代以降は払った額さえ取り返せないかもしれない。多重下請け構造により何回にもわたり給料がピンハネされ、実際に振り込まれる労働者の給料は受注額の半分にも満たない。さらにそこから国税や住民税が引かれ、しかもその税金は年末恒例の無意味な道路工事に使われて土着クズが経営する土建屋に流れる。

前回の記事で、国内に経済格差が広がるに連れてこのような理不尽がさらに増えるだろう。だからアジアの新興国がそうであるように、日本人も優秀な者から国を捨てるようになるだろうという話を書いた。

日本の搾取構造から脱出せよ

…と思ったんだけど(=^・・^;=)

偽装請負や二重派遣、違法な多重下請け構造の最たる業界。そんなIT畑で働いていたにも関わらず、僕はうつ病になるまで祖国日本を「自由で先進的な国だ」と信じて止まなかった。もちろん自分の国を誇りに思う気持ちは当然のことだ。でも違法な偽装請負で働かされ、それでやっと貰えた給料を半分以上を元請けと自社にピンハネされていた。この搾取構造をもってしてなお「この国は素晴らしい」と思っていたなんて、完全に「洗脳」ではないか。

結局僕はうつ病と3.11の地震がキッカケで日本の搾取構造に気が付く事が出来た。それでタックスヘイブンであるシンガポールに移住したわけだけど、今でも殆どの日本人は洗脳が解けぬまま「日本という仕組み」に搾取され続けている。

今後どれだけ国内格差が広がったとしても、より強力な洗脳によってその目を覆い隠されほとんどの人は「養分」として国内で一生を終えるのかもしれない。

なんということだ。

洗脳の正体

その国の公教育を見れば、その国で何が美徳とされているかわかる。中国は試験で点を多くとること。アメリカは自発性、積極性。ドイツは徹底的に議論して結果を導く能力、そして全員がYesと言っても流されずにNoを唱える勇気。

そこいくと公教育にみる日本の美徳とは「理不尽耐性」ではないか。

日本は詰め込み教育だと非難する意見を目にするけど、一度中国に行って通学中の電車でさえ宿題に追われる小学生を見てほしい。韓国では学習塾の入り口に試験の成績が実名で張り出される。成績優秀者だけでなく劣等生も。そんな中ゆとり教育なんて出すまでもなく、日本の子供は先進国で最も勉強していない部類だ。

じゃあ日本の子供に「ゆとり」があるかというとそれは違う。

小学校の教育がひどいと言う話がTwitterに流れてくる。掛け算の順番を教師が指定した通りに書かないとバツ。教わっていない漢字を書くとバツ。僕が小学生だったころは筆算の横棒を定規で引かなかったらバツにされた。先生の間違いを指摘すると成績が下がり、先生の間違いをそのまま覚えると評価される。

組体操や運動会で軍隊的な行進をするのも、毎週何度も整列させられエライ人の話を直立不動で聞かされるのも全部「理不尽耐性」を養うための洗脳だ。

日本の公教育とは学問的な問題解決を学ぶところではなく、先生が決めた理不尽なルールに従い忖度する能力を鍛えられる場所。だから学習塾に行けない子は学力が伸びない。

搾取の二面性

部活でしおらしくしていた2年生は、3年生が受験で引退した瞬間にイキり出す。先輩の好みを暗記して部活後に自発的に飲み物を買いに走っていたヤツが、先輩の引退試合が終わった直後から後輩に同じパシリを強要する姿は滑稽だ。

搾取されていた者は、自分が搾取する側になった時に牙を剥く。

醜い搾取のサイクル。

公教育で洗脳され理不尽に慣れてしまうと搾取構造から逃れようと努力するのではなく、その理不尽な構造の中で這い上がり「搾取する側」になろうとする。そのエネルギーが「養分」として吸い取られているにも関わらず。

今後日本国内の経済格差がさらに広がったとしても、搾取のサイクルがより強烈になるだけだろう。だからアジアの新興国みたいに国を出る人はあまり増えず、縮んだパイに人々が群がり過当競争で搾取する側もされる側も消耗する国になる。

僕は日本の理不尽に耐えられなかったわけだけど、今ではそんな理不尽に耐えられない自分で良かったと胸を張って言える。理不尽に耐えるのは美徳じゃない。それは誰かから都合よく搾取されているに過ぎないのだから。

仕事そのものはこなせても人間関係や組織で上手く泳げない僕は、公教育で植え付けられた洗脳を断ち切って日本の搾取構造から脱出出来た。もし同じように苦しんでいる人がいたら海外移住は根本的な解決策になり得る。