特化こそが価値な時代、餅は餅屋に任せる

ししもんは結構毛深いライオンなんだけど、ヒゲは断然抜く派(=^・・^=)♬

っていうか不精すぎてヒゲを剃る習慣が昔からない。思春期は親や学校で怒られるまでヒゲを剃らなかったし、社会人になってからは鼻毛ボーボボな上司に3回くらい指摘されたら渋々剃る感じ。しゃくだけど客先に出向く前とかはしゃーない。僕だって日本でそのくらいの協調性は発揮しようと頑張っていたんだ。

そこいくとムダ毛の類は根本的に抜いちゃば2周間くらいは何もしなくても怒られない程度の状態を維持出来るから良い。

まぁいい加減な僕がピンセットでプチプチ頑張ったところで効果はたかが知れていて、確かに近くから見れば細かいのがプツプツ生えてはいる。でも僕の顔をそんなドアップで見る人もいないから別にそれでも問題ない。そして何より、人生で最初にヒゲを全抜きするときは鬼も泣く勢いで痛い。

でもそれにさえ耐えれば月に2回わずか10分の毛抜に勤しんだだけで、最大2週間も「怒られない身だしなみ」をキープできる。これは「抜く派」最大のメリットだ。痛みも2回目からはだいぶ楽になるので不精男子諸君はぜひ試してみてほしい。

毛抜きは恥だが癖になる(=^・・^=)

フェイシャルサロンにハマる

そんな抜く派の僕はシンガポール6年目にして至上の贅沢を覚えてしまった。

なんと中華圏には顔のムダ毛をものの10分で全抜きしてくれる便利なフェイシャルサロンがあるのだ。ここシンガポールにも足つぼマッサージで座るような深くリクライニングする椅子に座っているだけで、おねぇさん(60)が特殊な糸に毛を絡ませてプチプチと抜いてくれるお店がアチコチにある。観光客向けにやっている店もあるけれど、その多くは地元の女性が主なターゲットという雰囲気。

気になるお値段は国や店によるのだろうけど、昨日行ったシンガポールの中華街では眉毛をピンセットで整えるのが700円、糸に絡ませて顔全体のヒゲを抜くサービスが800円だった。なお、ししもんは還暦のおねぇさんに気に入られやすい心優しいライオンなので、ご厚意で若干値引きしてもらってたかも知れない。隣の席のおねぇさん(ホンモノ)は僕よりもちょっと高い額を請求されていた。

そんなドローカルなフェイシャルサロンの存在は、全身オイルマッサージにハマって中華街に通っていたときから知っていた。

でも眉毛のお手入れだなんて女性が行くところだっていう先入観があって、まるでデパートの女性下着売り場くらいにアウェイだったんだよね。近寄るのが恥ずかしい場所って感じ。それに怪しい麻酔を使って眉毛を永久脱毛してしまい、その上から入れ墨で「永久眉毛」をこしらえるプチ整形も同じブースでやっている。さらに唇にピンク色の入れ墨いれて「永久リップ」にしたり、ガチの彫師を抱えてほとんどタトゥーショップになっている店舗もある。

しかも往来が激しい通路に露出した店舗だし、まぁどうみても衛生状態に気を使っているようには見えない。だから病気をもらうリスクに恐怖心があったってのもある。

でも還暦のおねぇさんの口車に乗せられて一度試してみたところ、これが良い(=^・・^=)♬

もうね、34歳なのにツルツル卵肌。しかもボーボボなゲジ眉までイケメンに整えてくれた。眉毛だけイケメン。そりゃもう風呂上がりに鏡で見た自分にビックリするレベル。

ししもんは無職のくせにフェイシャルサロンに完全にハマってしまった。

餅は餅屋

僕はすごいスキルを目の当たりにしたとき「またこの店に来よう」と思わずに「自分でやってみたい」と感じてしまうタチだ。アタリのレストランで絶品料理に出会ったら具材をメモしたりね。しかも編み物が趣味なだけあって手先も器用な方だと思う。だから自己満足レベルであれば大抵のことを意外と自力でまかなえちゃうんだよね。

でも無職になってフリーランスを目指すうちに僕は気付いた。器用になんでも自己満レベルにこなしても仕事にならないけど、専門と言える何を完璧にこなせばそれがたった1つでもスキルがおカネに変わるのだと。

フェイシャルサロンの毛抜きも技を盗んで自分でやってやろうと特殊な糸を探してまわったんだけど、そんな時間があるなら本業にしたいWordPressテーマ制作を極めた方が夢により早く近づける。

ナリワイをつくる」という本によると、百姓という言葉は100の仕事を持つという意味らしい。その昔に農業を営むには野菜を作るだけじゃなく、道具を自作してメンテナンスしたり収穫した野菜を冬に備えて漬物に加工するスキルが必須だったわけだ。必要な時には集落で協力して家まで自力で建てていたらしい。

でも今や農機具はホームセンターで手頃な価格で調達できる。トラクターを自力で作るより、トラクターを買って効率よく野菜を作った方が儲かるわけだ。しかも農機具を自力で作ってる農家より、美味しい野菜を育てる農家のほうが評価されるし儲かるハズだ。

だから不精な僕は苦手とするヒゲの処理を我慢してやる時間があるなら、フェイシャルサロンの還暦おねぇさんに任せてその代金を得意分野で稼ぐ方が効率が良い。

今の時代では特化こそが価値なのだ。