テレビに関する全てを嫌悪するようになった経緯

僕は日本企業とテレビが大嫌いで事あるごとにこき下ろしているんだけど、そう言えばテレビを嫌いになった理由をまだ語っていなかった。

今日はこれを書こうと思う。

1984年産まれの僕が小学生だったころは、ドラゴンボール、家なき子、マジカルバナナ、電波少年のまさに全盛期だった。そりゃ男子たるもの教室の後ろで上手にカメハメ波を出せないと友達がデキないし、休み時間は自由帳に悟空の斬新な髪型をモリモリ描けるヤツが人気者だった。なおそんな中、小学生ししもんはハメハメハー!とか間違ってイジメられたり、自由帳にはパラノイア的に細かい迷路を一心不乱に書きなぐるような陰気な子ライオンだったわけだが…。

これは内向的な僕の性格もあったのかもしれないけど、実家が厳しくて流行りのテレビ番組を見せて貰えなかったのがデカい。しかも我が家は居間にしかテレビが無かったので、もし親の許可を得たとしても浮ついた番組を独り家族の前で視聴する思春期特有の恥ずかしさに耐えられなかったかもしれない。

そんなわけでただでさえ空気を読んだ行動が出来ずにクラスで浮きがちなのに、流行っている番組を見たことさえないとなるとこりゃもうお手上げ。学校生活などモンスターの世界に丸腰で放り込まれるようなクソゲーである。

だから見事現役で大学入試を突破して独り暮らしを始めた暁には、僕は一目散に電気屋へ行ってテレビを買ってきた。大衆的な娯楽に関する知識が欠如した環境で育ってしまったこの劣等感を、今からでも払拭して友達100人つくったる(=^・・^=)♬

テレビ番組が嫌い

だけど大人になってからマジマジと見てみると、テレビ番組って全く面白くないんだコレが。

例えばバラエティ番組は芸人のキャラとか他の登場人物とのチカラ関係を知らないと何故笑っているのか理解できないところがある。もし空気を読む能力があったなら、番組の雰囲気からそういうもんだと割り切ってそのルールの上で楽しめるのかもしれない。でも僕の場合は「なぜこのドカタみたいなオッサンはこんなにも横柄なんだ」と不快になって考えがそこで終わる。さらに少なくない笑いのネタは強い立場の古参芸人が若手を精神的・肉体的・経済的に貶めるという「イジメの原理」であり、正にイジメる側で育ってきた大衆勝ち組の、大衆勝ち組による、大衆勝ち組のためのコンテンツ。

日本のマスメディアは老人向けコンテンツしか作れない

じゃあ報道番組やドキュメンタリーなら良いかと思うと、こんどは度を超して恣意的で「え、今のところ真実だろうか」と疑問に思い結局テレビを見ながらパソコンで調べ物にふけってしまう。特に「〜と言われている」「〜に詳しい〜さん」とかいう表現が出てくるともうダメで、誰に言われているのか、どの程度詳しい人なのか調べずには気になって続きが頭に入ってこない。あとはど素人であろう門外漢がニュースにコメント垂れてたりすると「お前のクソみたいな意見を公共の電波に乗せるな!2chでやれ!」とか思ってテレビをブチ切るようになった。

結局、オンデマンドな情報空間に先に慣れてしまうと、一方的に情報が与えられるだけのマスなコンテンツには再適応できないのかもしれない。

新聞テレビから離れて自分の人生と向き合う

そしてここからが僕の極端なところなんだけど、なんていうか、感情がシロかクロの両極端なんだよね。

あれほど憧れたマイテレビがいざ見放題になったら不快で無意味な番組ばっかり垂れ流すもんだから、テレビに対して裏切られたような嫌悪感を抱いてしまった。こうなると坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。テレビの話題を振ってくるヤツとか、テレビに出ている芸能人や御用学者みたいなのに尽く拒否反応を示すようになってしまった。

テレビを見ているヤツが嫌い

でもテレビが好きな人って結局は大衆側なんだよね。

量産型の人型ロボット「大衆」は優秀であるほどスポーツや芸能ネタが好きな傾向があることに気づいてしまった。僕だってテレビの話題が会話の潤滑油であることは否定しない。でも、潤滑油が必要くらいギクシャクした連中と関わると不幸になる。そういう会話は営業担当者がお客さんと仕事としてやれば良いと思うよ。

でもテレビネタという潤滑油が必要かどうかは、いわば人間関係の一次スクリーニングに使える。テレビ好きな人は人型ロボットとみなして貴重な対人関係エネルギーを浪費しないように距離を置くのだ。僕は独自の視点と情報源を持って普通じゃない人生を送っている人が好きなんだけど、そいう人はテレビネタなんて振ってこないし、そんな「無難な話題」を無理矢理持ち出さなくても会話が途切れない。だから僕は芸能やスポーツネタに疎くても孤立していない。

対人関係エネルギーが少なくて疲弊しているなら、付き合うべきでない「切るべき関係」を炙り出すためにテレビネタをフィルターとして使ってはいかがでしょう。