ガラパゴス日本に外国人が増えれば正月も通常営業が出来る

久し振りの日本の正月を人生の節目として記憶に刻むべく、これ見よがしに初詣に出かけたししもん。

季節イベントをあれほどディスっといてなんだけど、初詣っていいね(=^・・^=)♬ なんていうか、ようは文字通りの神頼みなわけじゃん。頼み事はなんでもいいし、秘めた思いが周囲にバレることもない。今年こそは海賊王にしてください!みたいなのもぜんぜんアリである。

それで日本を出る前最後の初詣と、シンガポールの歯にご利益があるという仏教寺院と、今回の初詣で僕のお願い事項にゆらぎがあることに気付いた。まぁ僕は欲張りなのでどこの国でなんの神様にお祈りするときも「万事マルっと上手くいきますよーに(=^・・^=)♬」なんだけど、その後で「あ、でも特にですね、今年はですね、」と具体的なお願いに入る。

それって要は1年の節目に自分が何を望んでいるのか、どうなりたいのか客観的に捉えるチャンスな気がしたんだ。

ま、1円のお賽銭で叶えてくれる願いなどたかが知れているだろうけど、それでも日本の神社って街のいたるところにあるし、あれだけたくさん神社があれば中にはなんかの手違いで僕に福をこぼしちゃうようなADHD傾向の神様もいるに違いない。

1月1日は世界的には花火の日

伝統的な1年の節目を1月1日に祝うのっておそらく日本だけだ。まぁ日本だって近代化する前は韓国やベトナムみたいな中華文化圏と同じく太陰暦に基づいた旧正月を祝っていたわけだけど。

世界的に1月1日は花火の日。

有名なのはマンハッタンのタイムズスクエア、シンガポールのマリーナベイサンズ、パリのエッフェル塔、ロンドンの観覧車、シドニーのハーバーブリッジとかかな。それに世界のディズニーランド、ラスベガス、ドバイ、台北101みたいな観光地もこれ見よがしに炎色反応を撒き散らす。でもそれはパーティー・パーティーな雰囲気であり、なんとなくハロウィンと同列な祝日なんだな。

そんなんだからクリスマス休暇に訪日予定の外国人から「日本で1月1日の花火はどこで見られるの?シブヤ?」ってよく聞かれるんだけど、違うんす。日本の1月1日はガチなんす(=^・・^=)!って答えている。

どこの国でも一族の反映を家族と厳かに祈るようなイベントは1月1日と別にあるのだ。

例えば中国や韓国・ベトナムは旧正月だし、タイの水掛け祭りソンクラーン、インドの光の祭典ディパバリ、イスラム圏のように断食を1年の節目とする文化もある。白人キリスト教国家ではクリスマスを家族で過ごして教会のミサに参加するらしい。1年でこの日しか教会に行かない人もいて、正月しか神社に行かない僕と同じだって話で盛り上がった。

多文化共生の正の効果

そんな感じで正月までガラパゴスな日本なのだが、外国人労働者を受け入れる真価はここにある。

日本人と結婚して日本式の家族を営んでいる外国人ならいざ知らず、単に仕事のために日本に住んでいる外国人が日本の風習に従う理由はなにもない。僕がシンガポールで現地の風習に従っていなかったように。

だから日本の正月やお盆に割増賃金が出るならむしろ喜んで出勤するだろうし、代わりに祖国の伝統行事にあわせて里帰り出来るならそっちのほうが嬉しいはずだ。コミケという伝統行事にあわせて帰国するため、クリスマスと夏のバケーションをズラして取りたがる海外在住の日本人みたいなもんだね。

これは日本の日本人が家族と正月を祝えるだけでなく、社員に犠牲を強いることなく年始の書き入れ時に営業できる企業としてもメリットが大きい。

問題ばかり取り沙汰される多文化共生だけど、様々な風習に基づく人々がまんべんなく暮らしている社会は結果的に安定する。そして逆に、ここは日本だから日本の風習に従え!という保守的な考えは、結局の所巡り巡って日本で日本式に暮らす人のクビを締めることになるのだ。

多民族国家は春節でもスタバが通常営業できる

中華系の人口が7割以上を占めるシンガポールでも個人経営の店は旧正月の期間に休業する。でもスタバみたいな国際企業はマレー系やインド系の店員さんが平然と廻しているし、そもそも旧正月が関係ないインド料理屋や食材店も通常通りである。なお、マレー系の店はマレーの祝日はもちろんちゃっかり中華の祝日にも休んでいたりするので、別の意味で彼らから学ぶことは多い(=^・・^;=)

マレー系の人たちから学ぶことは多い

今後日本は多文化共生へ舵を切るのだから、単なる安い労働力というだけじゃなくその利点をちゃんと活かす制度運用をすると良い。JR駅前のスタバが元日に閉店しているのを見て、僕はそんなことを思った。