めっきりブログを書かなくなってしまった。投げ銭して頂いた方もいらっしゃるのに申し訳無い。
沈黙期間にあった大きな出来事といえば、酒を止めたことかな。そう、酒。止めたんですよ。もう2ヶ月近く1滴もアルコールを摂取していない。今度こそ断酒に成功した感がある。
きっかけ。
2ヶ月前の僕は、寝ているときと仕事中以外は常に酒を飲んでいるという、連続飲酒状態の一歩手前だった。そして目に見えて増えていく酒量に反比例するように、仕事の能率は下がる一方。アルコール漬けの脳で仕事をマトモにこなせなくなるまで、もうあまり時間がない。日常生活が崩壊するまでのカウントダウンだった。
そんな折、台湾にいたころ、漫画家の吾妻ひでお氏が69歳で亡くなった。アルコール依存症で、追い詰められると全部放り投げて失踪してしまうという、なんとも僕っぽい性格の人だ。家族にアル中病棟に入院させられる話や、仕事に煮詰まってホームレスになる話、そのホームレス生活に飽きて配管工になる話なんか、まさに共感しか無い。
でもやっぱ、中島らも氏もそうだけど、衝動的に生きていると長生きしないんだな。
彼の死を、酒を止めるキッカケとしよう。ふとそんな考えが頭に浮かび、その時にラッパで飲んでいた4合瓶をドボドボとトイレに捨てた。酒に心を奪われ18年。別れの儀式である。
何も完全に止めなくても、飲む量と頻度を減らせばいいじゃんって思うでしょう。ところがアル中は立派な依存症(医学的病気)であり、1滴飲んだが最後、限界まで脅迫的に飲み続け、文字通りあっという間に元の依存状態に戻ってしまう。っていうか戻ってしまった、僕(=^・・^;=)。
アル中に減酒はありえない。アル中を本気で治すなら、徹底して断酒を続けるしかないのだ。
「逃げている時間」はもう要らない
断酒を始めた翌日は、心の底から酒が飲みたくてしょうがなかった。でも今まで何度も断酒に失敗しているだけあって、一時的な衝動を殺す方法は心得ている。腹一杯まで食べて水を飲むのだ。物理的に胃にそれ以上入らない状態にすれば、不思議と酒のことを忘れられる。あとは炭酸水。満腹感で強烈な飲酒欲求を上書きしたら、あとは炭酸水をチビチビ飲み続ける。
濁った脳を酔に委ねてしまいたい。そんな衝動を1週間ほどやり過ごすと、なにやら仕事に身を入れている自分に気がついた。懸案だった能率が断酒することで確実に改善している。この努力が報われている感覚が、今回断酒を継続する大きな原動力になった。
ただ一番大きい要因は、酒で全てを忘れ「何も考えない」時間を作る必要が根本的になくなったことだ。
これまでの僕は不満と不安だらけで、自分の人生に満足していなかった。コンプレックスは人格にこびりつく。山のように蓄積した劣等感から逃げるため、また必死に酒を飲む。そうでもして「逃げている時間」を作らないと、次から次へと押し寄せる悩みに飲み込まれ、また鬱のどん底に引き戻されそうだった。
でも今は違う。
なにより「仕事させられている感」で仕事していない。
好きな時間に起きて、好きな場所に移動する。そこでマンガを読んだりマリオカートとかで遊び、仕事したくなるまで待つ。もし労働意欲が湧いてこなければ、別にそのままグダグダ遊んでればいいのだ。上司や親みたいな、僕になにかを強制してくる存在はもう1人もいない。仕事を取らなければ、それだけ来月の収入が減るだけだ。
でも大抵、社会と繋がりたい欲求がそのうち降りてくる。アル中漫画家の吾妻ひでお氏が、ホームレス生活に飽きて配管工になったように。
そこから先はADHDお得意の過集中に身を任せ、一心不乱に仕事に打ち込む。窓の外がいつの間にか暗くなり、コワーキングスペースが閑散とする頃には、成果物が一本完成している。達成感。夜はぐったり疲労するのでめちゃくちゃ深く眠れる。しかもこんな働き方にも関わらず、サラリーマン時代より収入が増えた。
自分に合った方法で生計を立てている感覚。これが強烈な自信と満足になりメンタルを底上げして、酒に頼る必要性を根本的に消し去った。
考えて次に進むフェーズ
酒から開放されてもうすぐ2ヶ月。飲酒衝動はあまり湧いてこず、むしろ脳が濁って能率が下がり、また廃人スパイラルに足を取られるのが恐ろしい。
それでもコンビニやスーパーで酒コーナーの前を通ると、やっぱり脳から汁が滲み出して右手が勝手に冷蔵庫に伸びる。アルコール依存症は不治の病なのだ。そういうときは、衝動的に伸びた右手で炭酸水を買う。喉が乾いてなくたってビール飲んでいたのだ。のどが渇いていなくたって炭酸水を飲めばいい。中華文化圏では冷たい飲料が不健康だとされており、ガブ飲みできる常温の炭酸水を売ってるので都合が良い。
考えることから逃げるフェーズは完全に終わった。次に進むフェーズ。ししもん2.0である。
とりあえず…更新頻度をもうちっと上げないとな(=^・・^;=)