3年ぶりに休暇を取ってフィンランドとエストニアに遊びに行くよ

フリーランスが長期休みを取る場合、最も重要なのがタイミングである。

一般的なサラリーマンだって、やっぱり上司が機嫌が良い時に休暇申請をした方がスムーズになるだろう。それなのに、何の後ろ盾もないフリーランス稼業ともなれば、結局お客さんの都合を暗黙に考えた上で、自分が休むタイミングを提案しないと身が危うくなる。

なにしろ僕のフリーランスとしての滑り出しはまったくのゼロからだったので、最初の1年、修行時代は休暇などと余裕のあることは言っていられなかった。とりあえず、その日1日の仕事をもらえただけで、ありがたい。そんな状況では、仕事の依頼を断ってまで休みたいなどと言い出せる身分ではないのである。

でも、そんな張り詰めたテンションで1年間も頑張れば、さすがに徐々に食えるようになってくる。お客さんから徐々に信頼してもらえるようになる。

ところが、そんな風にある程度休暇を取れる状況を勝ちとった僕がやったのは、休むことではなく、オランダへの再移住だった。とりあえず食えるようになったのだから、そこで休んで立ち止まるより、そのままもっと前進したいじゃないか。

そういう道を選んでしまった。

別に後悔はしていないけど、実際にオランダに移住したら2週間目からロックダウンが始まった。休暇を取っても家から出られないなら、結局やることといえば仕事になる。

そんなこんなで結局、週末も満足に取れないままオランダに移住して1年半が過ぎた。

シンガポールでダラリーマンをしていた時には、僕がこんな勤勉な人間になろうとは想像すらできなかった。環境を変えれば、具体的には人間関係みたいな苦手要素を取り除き、文章を書くような、真剣に取り組める得意分野に集中すれば、人間というものは根本から変化するのである。

そんなこんなしているうちに、2021年の6月ごろから晴れてオランダにワクチンが行き渡り始め、僕のような外国人にも接種するチャンスが訪れた。

オランダがさすがの先進国だと思うのは、ワクチンの広まりに合わせてワクチンパスポートも並行して整備されていた点だ。周辺のEU諸国とも協調し、ワクチンを2回摂取すれば、オランダの滞在許可証と紐付けられたワクチンパスポートがスマホアプリとして発行される。

このアプリはワクチン接種状況をQRコードで表示する。国内用と外国用の2種類のQRコードがあるのだけど、それぞれ必要な情報を含んでいるらしい。

とりあえずEU加盟国内であれば、このQRコードを空港などで提示することで、2週間の自己隔離とかPCR検査とかを免除され、フリーパスで入国し、観光できるという仕組み。

ありがたや(=^・・^=)♬

そんなわけでお客さんたちに休暇の連絡を出し、実にフリーランスを志して修行生活を始めてから、3年近くぶりの長期休暇である。

まぁ、長期といっても1週間なのだけど。でも1週間とは言え、今までの3年間、週末もないような状況で張り詰めていたので、なんか今でも信じられないフワフワした気持ちでいる。

さてどこへ行こうか。

本当のところ、正直に言えば、いちど日本に帰国して、実家に残してあるいろいろな所持品をオランダに持ってきたい。

何しろ1年半前に日本を出国した時点では、コロナがこんな形で猛威をふるい、世界の経済を麻痺させるなんて、おそらく誰も想像だにしていなかった。だから愛用のエレキギターとか、ラズベリーパイみたいな細々したIT機器が、実家に置きっぱなしになっている。これが手元に来れば、趣味の幅が5倍くらいに広がるのに。

ところが日本はワクチンパスポートに対応していない。おまけに日本人のワクチン接種も進んでおらず、今帰国したらコロナの欧州株を日本に広めてしまう危険性すらある。残念ながら我が祖国は、世界の先進国から周回遅れしている。

でも、せっかくの1週間の休暇。久しぶりにオランダから出たい。

どこへ行こうか。

思案した結果、フィンランドとエストニアをぶらぶら散歩するようなバックパッカースタイルの旅が思い浮かんだ。

何しろ独り身である。

独りで完結して、しっぽりと楽しめるとなれば、やっぱりサウナなんだな(=^・・^=)♬

フィンランドは言わずとしれたサウナの発祥地である。現代では自宅にサウナを備える家が増えたため、公衆サウナはフィンランドでも廃れてきていると言われる。でもここ数年で、コミュニケーションの場として公衆サウナが再評価され、近代的なスタイルでヘルシンキの街の中に様々なサウナが新しく登場しているらしい。

さらに。

フェリーで80キロほどバルト海を渡れば、そこには当初僕が欧州移住を模索したときに検討した国、エストニアがある。

なんか日本人ノマドの間でエストニア移住が流行った時期があるんだよね。安定的な移住に成功した人はあまりいなそうなんだけど、デジタル住民票を発行したり、数十分でEUに企業を登記できたり、Skypeを生んだ技術先進国として紹介されることが多く、エストニアはデジタルノマドの琴線に触れる、コンテンツとしての国家である。Nation as a Content。NaaC。

だからコロナが落ち着いたら、実際どんな国なのか、エストニアに行ってみたいと思っていた。しかも都合の良いことに、エストニアにも歴史あるサウナが営業しているらしい。

機は熟した。決まりだ。

約3年ぶりの休暇である。酒でも解禁して、サウナの聖地で蒸されつつバルト海にダイブして、心ゆくまで整ってこよう。

これこそ自由ってもんじゃないか(=^・・^=)♬